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中心柱 チュウシンチュウ

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デジタル大辞泉の解説

ちゅうしん‐ちゅう【中心柱】

シダ植物および種子植物の茎や根の、内皮より内側の部分。基本組織維管束からなり、維管束の形や配列によっていくつかの型に分けられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちゅうしんちゅう【中心柱 stele】

維管束植物(シダ植物裸子植物被子植物)の茎,根を貫く通道組織系で水分や養分の通道と植物体の機械的支持のはたらきをする。中心柱はファンティーゲンVan Tieghemが最初に認めた組織系(1886)であって維管束とそれによって囲まれた髄を含む。維管束は木部と師部から,髄は中心柱の外側の皮層と同じく柔組織からなる。そのため,中心柱のうち維管束の部分だけを区別して維管束系という場合も多いが,中心柱は維管束植物の系統を論じるときに有効である。

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大辞林 第三版の解説

ちゅうしんちゅう【中心柱】

シダ植物および種子植物の、茎や根の内皮よりも内側の組織系。維管束とその間を埋める髄とから成る。維管束の配列により、真正中心柱・不斉中心柱などに分類される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中心柱
ちゅうしんちゅう

維管束植物の一次構造の茎と根について、その中央部を縦に走る一次維管束組織、およびそれと密接に協同している内鞘(ないしょう)、維管束間の部分、髄などを含む円柱状の部分をいう。元来は茎と根を三つの組織系、つまり表皮、皮層、中心柱に区分したときの特定の部分で、皮層の最内層である内皮よりも内側の部分をいう。種子植物の茎では、普通、内皮が認められないが、この場合でも境界をとくに限定しないで中心柱を想定する。ただし、若い茎の維管束組織を取り巻くデンプン鞘があるとき、これを皮層の最内層とすることがある。維管束植物における維管束系の構造の重要性から、異なる植物群の茎や根を比較し、系統関係を論じるのが「中心柱説」である。
 中心柱は、維管束組織とそれに密接に協同する組織との配列関係から、いくつかの型に分類され、植物分類群と器官の種類によってその型は一定である。もっとも単純な型は中実の木部が篩部(しぶ)に囲まれただけの「原生中心柱」で、系統発生的にももっとも原始的な型と考えられ、初期の維管束植物といわれるリニアなどのほか、シダ植物の若い胞子体にみられる。木部が横断面で星形となり、くびれたところに篩部があるのが「放射中心柱」で、下等シダ植物の茎とすべての種類の根でみられる。この変型に板状中心柱がある。放射中心柱の中心部は柔組織の髄となることが多い。維管束組織が円筒状になり、内部が髄となった型が「管状中心柱」で、多くのシダ植物でみられる。さらに葉隙(ようげき)を生じた型が「網(もう)状中心柱」で、これもシダ植物にみられる。裸子植物と双子葉植物の茎は維管束が環状に並んだ「真正中心柱」であり、単子葉植物の茎は維管束が散在した「不整中心柱」となる。[西野栄正]

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世界大百科事典内の中心柱の言及

【茎】より

…茎の外部形態をみると,茎の先端にあって生長・分化の盛んな茎頂,葉がつく部位である節,節と節の間の茎つまり節間などが区別される。
[茎の内部構造]
 茎の内部構造はザクスJ.Sachsによると,表皮系,基本組織系,維管束系に分かれ,ファン・ティガンP.E.L.van Tieghemの区分法では表皮,皮層,中心柱と呼ばれる。表皮はクチクラでおおわれ,気孔をもち,植物体を保護するとともに,気孔を通してガス交換を行う。…

【シダ植物(羊歯植物)】より

…茎はいわゆる根茎となるものが多く,背腹性の構造をもつものと,らせん状に葉や根をつけるものとがある。中心柱は,原生中心柱と管状中心柱の両型がみられるが,多くのものでは網状中心柱となる。根は根茎の伸長につれて分出する不定根adventitious rootであり,根がなくなっているものもある。…

【根】より

…植物体を大地に固定させると同時に,地下から水や養分を吸収する。茎と異なる点は,屈地性(背光性)をもち,先端には根冠があり,内生的に分岐し,内皮にかこまれた放射中心柱があり,表面に毛や鱗片などの付属物をつけることがないなどである。 根の形状は,地上部の性質に比べると,比較的変化が乏しい。…

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