火成岩を化学組成により分類したとき,SiO2を52~66重量%含むものを指す。また,それらの岩石が変成してできた変成岩に対して用いられることもある。これと関連した語として塩基性岩(SiO245~52%),酸性岩(同66%以上)という語があるが,塩基性,中性,酸性という語は化学ではpHの意味で使われ,これと関連しているように誤解されるので中性岩を〈中間組成の岩石〉ということもある。細粒火成岩として安山岩をはじめミュージェアライトmugearite,テフライトなど,中粒のものとしてセン緑斑岩,石英セン緑斑岩,モンゾニ斑岩など,粗粒のものとしてセン緑岩,石英セン緑岩,モンゾナイトmonzoniteなどをあげることができる。これらを構成するおもな鉱物は,斜長石(多くはアンデシン~オリゴクレスくらいの組成のもの),オージャイト,斜方輝石,角セン石などである。他にしばしばカンラン石あるいは石英を含む。
執筆者:久城 育夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
火成岩のうち,玄武岩と流紋岩(花こう岩)の中間的性質をもつ岩石の総称.おもな性質は,安山岩から石英安山岩に相当し,SiO2の含量が54~65% 程度のものをいう.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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