酸性岩(読み)さんせいがん(英語表記)acidic rock

日本大百科全書(ニッポニカ)「酸性岩」の解説

酸性岩
さんせいがん
acidic rock

化学組成においてシリカSiO2がほぼ70%に達する火成岩。火山岩では流紋岩、深成岩では花崗(かこう)岩ないし花崗閃緑(せんりょく)岩がこれに含まれる。酸性岩ではシリカのほかに、アルミナAl2O3やアルカリ(Na2OとK2O)の含有量も高いが、鉄(FeOやFe2O3)やマグネシアMgOは少ない。そこで、酸性岩のことを珪長質(けいちょうしつ)岩felsic rock, salic rockということもある。完晶質のときには、石英長石などの無色鉱物の量が多くなるので、全体に明るく、優白色になる。もっとも、火山岩でガラス質のものでは、黒曜石のように、かならずしも白くなく、暗灰色や黒色を呈することもある。なお、岩石についていう酸性は、化学用語の酸性とは意味が違うので注意が必要である。

[橋本光男]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「酸性岩」の解説

酸性岩
さんせいがん
acidic rock

化学組成からみて,重量百分率で二酸化ケイ素を 66%以上含む火成岩総称。二酸化ケイ素の含量のみを尺度とした分類法で中性岩塩基性岩超塩基性岩と同系列の用語。水素イオン濃度とは無関係。混同を避けるためにケイ質岩ともいう。ケイ長質鉱物に富む。塩基性岩に比較して色は白っぽく,比重が小さい。花崗岩流紋岩などがその代表。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

化学辞典 第2版「酸性岩」の解説

酸性岩
サンセイガン
acidic rock

火成岩のうち,その主要構成鉱物が石英長石からなっている岩石.石英安山岩および流紋岩(花こう岩)が代表的なもので,SiO2の含量は65% 以上のものが多い.白色の岩石で優白岩ともよばれる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

精選版 日本国語大辞典「酸性岩」の解説

さんせい‐がん【酸性岩】

〘名〙 二酸化珪素を六六(重量)パーセント以上含む火成岩。ふつう淡色で鉄、マグネシウムなどに乏しい。花崗岩(かこうがん)、流紋岩など。⇔塩基性岩

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典 第2版「酸性岩」の解説

さんせいがん【酸性岩 acidic rock】

火成岩を化学組成によって分類したときSiO2を66(重量)%以上含む岩石。ほとんどのものはSiO2が80%以下である。一般に火成岩に対して用いられる語であるが,それらが変成してできた変成岩に用いられることもある。酸性岩に対し,SiO2が45~52%のものを塩基性岩というが,酸性,塩基性という語は化学で用いられる意味と誤解される可能性もあるので,酸性のかわりにフェルシック(Si,Alなどに富む)という語を用いるほうが多い。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

今日のキーワード

グレコローマンスタイル

アマチュアのレスリング競技形式の一種。競技者は腰から下の攻防を禁じられており,上半身の攻防のみで戦う。ヨーロッパで発生したのでヨーロッパ型レスリングとも呼ぶ。古代ギリシア時代から行なわれていた型が受け...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android