デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村大吉」の解説
中村大吉(3代) なかむら-だいきち
文化12年生まれ。5代瀬川菊之丞(きくのじょう)の子。瀬川多門を名のり,江戸で若衆方,若女方をつとめる。上方にいき2代沢村其答(きとう)をつぎ,天保(てんぽう)11年江戸で2代中村富十郎の養子となり3代中村大吉を襲名。安政4年11月11日京都の楽屋で死去。43歳。俳名は鳴尾。屋号は浜村屋,八幡屋。
中村大吉(初代) なかむら-だいきち
安永2年生まれ。上田秋成(あきなり)の従弟といわれる。藤川大吉と名のり大坂で修業。のち中村姓にあらため,寛政12年江戸森田座で初舞台。容姿,口跡(こうせき)がよく,女方で名をあげた。文政6年3月22日死去。51歳。京都(一説に江戸)出身。別名は鳴尾弥太郎。俳名は巴丈。屋号は天王寺屋,鳴尾屋。