乗馬服(読み)ジョウバフク

デジタル大辞泉 「乗馬服」の意味・読み・例文・類語

じょうば‐ふく【乗馬服】

乗馬用の服。馬に乗りやすいように上着後ろ割れ目があり、ズボンもも部分が緩く、ひざから下は密着するように細くしたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「乗馬服」の意味・読み・例文・類語

じょうば‐ふく【乗馬服】

  1. 〘 名詞 〙 欧米式の乗馬に用いる服装。上衣は背広に似て丈長く後ろに割れ目があり、袖を細くし、ズボンは鞍(くら)に当たる尻回りの部分を広くゆったりさせて、膝から下は革長靴をはきやすいように足にぴったりさせたもの。乗馬着。
    1. [初出の実例]「乗馬服の手入れをさせ、長靴を念入りに磨かせた」(出典:遠乗会(1950)〈三島由紀夫〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「乗馬服」の意味・わかりやすい解説

乗馬服
じょうばふく

スポーツウエアの一種。ヨーロッパでの歴史は17世紀までさかのぼり、その起源上流階級社交であったために、他のスポーツウエアに比べると、フォーマルまたはドレッシーな点を特色としている。基本的には乗馬用上着、乗馬用ズボン、シャツ、ブーツの組合せであり、その形式は18世紀末に男性用のものはほぼ完成し、のちに1910年代に男女とも同型のものが着用されるようになった。馬場(ばば)馬術用、障害馬術用、競馬騎手用、野外騎乗用、ポロ競技用など、それぞれ異なった乗馬服が定められている。

[菅生ふさ代]

現在の国際馬術競技の乗馬服

障害馬術競技では競技用の上着に白のキュロット乗馬ズボン)、革ブーツ(長靴(ちょうか))、また上着の下には襟付きシャツを着用してタイを締める。また、ヘルメット(保護帽)を被る。馬場馬術競技では演技をより優雅に見せるため、丈の長い燕尾服(えんびふく)を着用する。それに白いキュロットと革のブーツ、頭にはトップハットといういでたちである。ただし、近年は選手の安全を考慮し、トップハットではなくヘルメットの着用が推奨されている。総合馬術競技クロスカントリー(野外走行)では、服装は比較的自由であり、何よりも安全面が重視される。シャツの上にバックガード(ボディプロテクター)を着用することが義務付けられている。

 障害馬術および総合馬術クロスカントリーにおいては、長さ等に制限はあるが、選手は鞭(むち)を携帯することができる。また、障害馬術および馬場馬術においては、選手は入場後に審判員に向かって敬礼してから走行または演技を開始、馬場馬術ではさらに敬礼をもって演技を終えなければならない。

[日本馬術連盟]

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