乞丐(読み)かったい

精選版 日本国語大辞典「乞丐」の解説

かった‐い ‥ゐ【乞丐】

〘名〙 (「かたい(丐)」の変化した語)
※発心集(1216頃か)二「諸のかったゐをあはれみて、朝夕物をとらす」
※玉塵抄(1563)一五「かったいは眉がないぞ」
③ (もしも誓いを破ったならば、②になってもよいという気持から) みずから誓っていうことば。びゃくらい。
※評判記・難波鉦(1680)一「もはやかたさまのやうなとのたちは、びゃくらい、がったい、いやでござんす」
※山谷詩集鈔(1647)八「ここもとにふたうなものを、やれかったいと云やうなこころぞ」

きっ‐かい【乞丐】

〘名〙 (「丐」も乞うの) ものを乞うこと。また、こじき。ものもらい。かたい。こつがい。
※続日本紀‐天平宝字八年(764)三月己未「東西市頭乞丐者衆」
※左千夫歌集(1920)〈伊藤左千夫〉「老病一度身に迫るときに、英雄奴僕を羨み、王者も乞丐に笑はる」

こつ‐がい【乞丐・乞・乞

〘名〙 (「こつ」は「乞」の慣用音) 貧して他人に金銭や物品を乞うこと。また、その人。こじき。ものもらい。乞丐人。きっかい。かたい。
今昔(1120頃か)二〇「息の下に、乞に候ふと荅(こたふ)

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デジタル大辞泉「乞丐」の解説

かた‐い〔‐ゐ〕【乞丐】

こじき。ものもらい。
「—どもの、つき、なべなど据ゑてをるも、いとかなし」〈かげろふ・上〉
人をののしっていう語。物知らず。ばか者。
「この楫取かぢとりは、日もえ計らぬ—なりけり」〈土佐
かつてハンセン病、また、その患者をいった語。かったい。
[補説]「傍居かたい」の意というが、また、「片居」で、不完全な姿ですわっている者の意からとも。

こつ‐がい【×丐】

物乞いをすること。また、その人。こじき。乞丐人。
父母ぶもありしかども皆死にて相知れる人もなし。れば寄り付く方なくて、かかる—をばするなり」〈今昔・二・二四〉

きっ‐かい【×丐】

物乞い。乞食こじき。こつがい。
「何故、にして、—をして歩くか」〈芥川・仙人〉

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世界大百科事典内の乞丐の言及

【乞食】より

…つまり都市や農村に住む民衆にとってこじきとは,生活圏の外から訪れてくる,なかばの期待となかばの恐れとをもって迎えるべき神聖な旅人でもあったのである。【真野 俊和】
[中国]
 中国ではこじきは一般に〈乞丐(きつかい)〉と呼ばれ,また仏教で俗に施物を乞うことを〈教化〉といったことから,転じて〈叫化子〉あるいは〈叫花子〉〈花子〉とも称された。貴賤の観念からすると,〈娼,優,隷,卒〉すなわち娼妓,俳優,小役人,兵卒が賤流とされたのに対して,こじきは社会的にその範疇にはいらないが,決して敬われる存在ではなかった。…

※「乞丐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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