(読み)キツ

デジタル大辞泉 「乞」の意味・読み・例文・類語

きつ【乞】[漢字項目]

常用漢字] [音]キツ(漢) コツ(慣) [訓]こう
物を頼む。ねだる。「乞丐きっかい・こつがい乞食こつじき
難読乞食こじき乞巧奠きっこうでん・きこうでん

こつ【乞】[漢字項目]

きつ

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精選版 日本国語大辞典 「乞」の意味・読み・例文・類語

こわしこはし【乞】

  1. 〘 名詞 〙 ( 連語「こわす(乞━)」から ) 乞いなさること。乞いたまうこと。
    1. [初出の実例]「即ち天鈿女の命、猨田彦の神の所乞(コハシ)の随(まま)に、遂に侍送(あひおく)る」(出典日本書紀(720)神代下(鴨脚本訓))

こつ【乞】

  1. 〘 名詞 〙
  2. (しょう)の管の名。笙の管の中で一番低い音であるイ音(a)を出す。また、その音。
  3. 笙の合竹(あいたけ)一つで、乞(イ音)を基音とし、その上に、乙(ホ音)、行(・イ)、七(ロ)、八(・ホ)、千(・嬰ヘ)を加えた和音の名。

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普及版 字通 「乞」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 3画

[字音] キツ・コツ
[字訓] こう・もとめる

[説文解字]

[字形] 象形
雲気の流れる形。氣(気)の初文は气、その初形は乞。〔説文〕一上に「气は雲气なり。象形」とあり、乞字を収めない。乞はもと雲気を望んで祈る儀礼を意味し、乞求の意がある。金文に「用(もっ)て眉壽を乞(もと)む」のように、神霊に祈ることをいう。

[訓義]
1. いのる、こう、もとめる、ねがう。
2. ものをもらう、ものをあたえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕乞 コフ・アタフ・メグム

[声系]
〔説文〕に乞声として吃・訖・など十八字を収める。は〔説文新附〕二下に収めるが、乞の声義を承けるところがある。他はおおむね乙(いつ)の字義を承け、ものの円滑でない状況をいう。

[語系]
乞khit、kat(害)hatxit、(祈)・giiは声近く、みな求め祈る意があり、おおむね金文にその用義のみえるものである。

[熟語]
乞恩乞仮・乞乞丐乞骸・乞活乞帰乞鞠・乞求乞巧・乞士・乞児・乞者乞恕・乞身・乞人・乞相・乞頭・乞乞貸乞飯・乞米乞覓・乞命乞盟乞宥乞与乞霊・乞・乞食
[下接語]
干乞・寒乞・求乞・行乞・塗乞・貧乞

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