ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「了翁道覚」の意味・わかりやすい解説
了翁道覚
りょうおうどうかく
[没]宝永4(1707).5.22.
江戸時代中期の黄檗宗僧。日本で図書館を独力で設立した最初の人。幼くして出家し参禅苦行した。感じるところあって男根を切断,苦痛に耐えながら,夢で薬方を知り,みずから調剤して治した。その薬を綿袋円と呼んで江戸市中に売り,財をなし七千余函の書を求め,江戸不忍池に一島を築いて文庫を建立。さらに寛永寺,瑞聖寺に勧学寮,文庫を建て,全国 24寺に大蔵経を寄進した。元禄7 (1694) 年黄檗山に天真院を創立。主著『開堂録』。
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