五人囃子(読み)ゴニンバヤシ

デジタル大辞泉 「五人囃子」の意味・読み・例文・類語

ごにん‐ばやし【五人×囃子】

ひな人形で、うたい小鼓大鼓おおつづみ太鼓五役をそれぞれ一人ずつの童子に当てた五人一組の人形 春》
江戸祭り囃子で、笛・かね締め太鼓二つ・大太鼓の五つの楽器で行う合奏

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精選版 日本国語大辞典 「五人囃子」の意味・読み・例文・類語

ごにん‐ばやし【五人囃子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 桃の節供に飾る雛人形の中の一組。向かって右から謡(うたい)の役と、笛・小鼓(こつづみ)大鼓(おおかわ)・太鼓の奏者を模した五童子。ふつう雛壇で、内裏雛、三人官女の下に配される。江戸後期に江戸で考案されたもの。《 季語・春 》
  3. 江戸の祭ばやしで、笛、鉦、しらべ(締太鼓)二つ、大太鼓の五つの楽器による合奏。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「五人囃子」の意味・わかりやすい解説

五人囃子
ごにんばやし

5人1組の雛(ひな)人形。能楽囃子方(はやしかた)を人形化したもの。普通、童顔につくられている。天明(てんめい)(1781~89)ごろ江戸で考案した。雛人形十五人揃(ぞろ)いに属し、雛壇の3段目に、向かって右から謡(うたい)、笛、小鼓(こつづみ)、大鼓(おおかわ)、太鼓(たいこ)の順に並べる。

[斎藤良輔]


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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「五人囃子」の解説

五人囃子
(通称)
ごにんばやし

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
内裡模様源氏紫
初演
天保9.3(江戸・市村座)

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とっさの日本語便利帳 「五人囃子」の解説

五人囃子

雛(ひな)人形の▽地謡(じうたい)、笛、大鼓、小鼓、太鼓

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世界大百科事典(旧版)内の五人囃子の言及

【雛人形】より

…雛人形はこの雛段に飾る人形の総称である。江戸末期以後,江戸では京都形式の官女,随身をとりいれ,これに江戸式の五人囃子(ばやし)を加えたものを決りの雛人形とした。現在もこの形式にならい,内裏雛(2人),官女(3人),五人囃子(5人),随身(2人),衛士(3人)の5種類を,〈きまりもの〉十五人揃いとしている。…

【祭囃子】より

… 江戸の祭囃子もまた祇園囃子の影響を受けて発生したが,その代表的なものに葛西囃子がある。享保(1716‐36)のころ,葛西神社の神主能勢環によって始められたといい,五人囃子とも呼ばれるように,太鼓1,締太鼓2,笛1,鉦1の5人で編成されている。《打込み》《屋台囃子》《昇殿》《鎌倉》《四丁目》《屋台囃子》の6段を繰り返し演奏し,神輿巡行を迎えるときには《投げやり》を,道化の馬鹿踊には《忍馬(にんば)》,獅子舞には《勇み》《清め》《じゃれ》などの曲を演奏する。…

※「五人囃子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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