(読み)かね

  • zhong
  • しょう
  • 漢字項目
  • 鐘 zhōng
  • 鐘/×鉦

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

通常,鐘楼などにつるし,用途により梵鐘 (時鐘) ,陣鐘,喚鐘,楽鐘などに分れ,形状も各種ある。東洋では,中国,代の楽鐘が漢代の朝鐘となり,のちに寺院の時鐘となって日本にも飛鳥時代に仏教とともに伝わり,現代にいたるまで数多く鋳造されている。主として青製であるが平安時代以降,鋳鉄製のものもある。キリスト教圏での最古の作例と思われるものは,北アフリカの僧院にあり,535年頃の作。ヨーロッパ本土では,9世紀までさかのぼる。銘文が刻まれていたり,文様などの装飾が施されていることが多いため,その地方の歴史的資料としての価値をもつ。
中国の体鳴楽器。青銅製で,背の高い碗の形をしており,底の部分を上にしてにつるして,下方の縁に近い部分をで打つ。単独の鐘のほかに,固有の音律をもったいくつかの鐘を組合せた編鐘があり,これは旋律を奏することができる。古代雅楽胡楽などで用いた。仏教寺院の梵鐘や半鐘は,この鐘から出たもの。

コロコル」のページをご覧ください。

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デジタル大辞泉の解説

(鐘)打ち鳴らすために金属で作った器具。また、その音。梵鐘(ぼんしょう)半鐘教会などの釣鐘にもいう。「をつく」「除夜のを聞く」
(鉦)
㋐下に伏せて置き、撞木(しゅもく)で打ち鳴らす金属性の仏具たたきがね。ふせがね。
㋑台にかけて打ち鳴らす古代の楽器。磬(けい)。
鉦鼓(しょうこ)のこと。
つるして打ち鳴らすかねの総称。梵鐘(ぼんしょう)半鐘など。
中国古代の打楽器。青銅製のつり鐘で、下底部が弧状に切れ上がっている。音階をなす一組のものを編鐘という。
常用漢字] [音]ショウ(漢) シュ(呉) [訓]かね
〈ショウ〉
つりがね。「鐘声鐘楼暁鐘警鐘古鐘時鐘半鐘晩鐘梵鐘(ぼんしょう)
打楽器の一。かね。「鐘鼓編鐘
時計。また、時刻。「一点鐘自鳴鐘
〈かね(がね)〉「大鐘早鐘
[名のり]あつむ
[難読]黄鐘(おうしき)

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百科事典マイペディアの解説

金属製の椀状打奏体鳴楽器。楽器の周縁部を,中に吊した舌(ぜつ)が打って鳴るものと,外から打つものとの2種類がある。前者には鐸(たく),(れい),ベルなど,後者には梵鐘,【きん】など。初期のものは全般的に小型で,頂上につけた柄を持って振り鳴らす鈴(れい)(ハンドベル)と,をつけて衣服に縫いつけたり,紐でつないで人の手足家畜の首などに下げたものに大別される。大型のものは中国で作られたのが始まりで((しょう)),朝鮮半島ではさらに大きい梵鐘が誕生。ヨーロッパに移入されたのは5世紀以降で,初めはケルト人によってハンドベルが広められた。6世紀末にはイタリアでベルが鋳造されるようになり,キリスト教会と関連しながら発達。機械仕掛けによる鳴鐘法も考案される(カリヨン)。
中国の雅楽で用いられる青銅製の椀状打奏体鳴楽器。中国語ではジョン。(かね)の類。中国の八音では金の類。は上が少し狭く,下方へいくに従って広がり,下内側を描く。上部には柄が,胴には乳形の隆起が多数つき,下辺中央部を槌で打つ。古くは音律の基準のであった。架に1個ずつかけたものを特鐘(トージョン),いくつかセットにしたものを編鐘(ビエンジョン)と呼ぶ。青銅器時代の周に盛んで,西周中期には編鐘が出現。編鐘は,祭りのときに祖先神を招き慰めると同時に自己および一族繁栄を願うためのものであった。

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世界大百科事典 第2版の解説

中国古代の青銅製楽器で,(てい)とならぶ重要な礼楽の器。祭祀饗宴のときや,軍隊での合図用として他の楽器とともに使用された。横断面が杏仁形をした吊鐘状楽器で,おおよそ3形式がある。器の下底を于(う)というが,それがアーチ状に内湾し,上部にある棒状の甬(よう)に旋(せん)という吊り環がついている形式を鐘あるいは甬鐘と称し,吊り手がコの字形(ちゆう)になったものは鈕鐘と称する。于が平らで吊り手がコの字形の鈕になったものは鎛(はく)と称する。

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大辞林 第三版の解説

かね。つりがね。つきがね。
中国古代の楽器。銅または青銅製で、周代のものは扁平な釣り鐘状。上部に棒状のつり手、胴に乳首状の隆起がつく。相似形のものを大きさの順にかけ並べて一組にしたものを編鐘といい、音階をなす打楽器として用いた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 中国の古楽器。深い椀(わん)をさかさにした形の青銅製の打楽器で、つるして打ち鳴らす。殷(いん)、周代に盛んに用いられ、漢代には衰えた。一箇のものを特鐘、多数を配列したものを編という。〔礼記‐郊特牲〕
② かね。つりがね。つきがね。

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世界大百科事典内のの言及

【青銅器】より

…大小何個かで簡単な音階をなすように作られた。鐘(しよう)と呼ばれ,祭祀の際に打ち鳴らして祖先の霊を呼び出すのに使われた。この時期,伝統的な饕餮文は觚形尊に残るが,器の目だった所に大きく扱われるものとして鳳凰の類がクローズ・アップされる。…

※「鐘」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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