亜麻仁油(読み)アマニユ(その他表記)linseed oil

デジタル大辞泉 「亜麻仁油」の意味・読み・例文・類語

あまに‐ゆ【亜麻仁油】

アマ種子から絞った乾性油。黄色、半透明で、空気中で固まり、耐水性が強い。塗料ワニス印刷インキなどの原料。あまにんゆ。リンシードオイル

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精選版 日本国語大辞典 「亜麻仁油」の意味・読み・例文・類語

あまに‐ゆ【亜麻仁油】

  1. 〘 名詞 〙 亜麻の種子が原料の油。黄褐色で濃厚な液体。空気中で固化しやすい。ペンキ絵の具リノリウム、ワニスなどに使用。あまにん油。亜麻子油

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改訂新版 世界大百科事典 「亜麻仁油」の意味・わかりやすい解説

亜麻仁油 (あまにゆ)
linseed oil

アマの種子から得られる乾燥性の脂肪油。通常,圧搾法で採油する。アマの種子の含油量は産地などにより異なり28~44%である。生亜麻仁油は黄色の液体で,水に溶けず,有機溶媒には可溶。比重0.932~0.936(15℃),屈折率1.480~1.483,凝固点-18~-27℃。組成物性一例を表に示す。不飽和酸を多量に含むため乾燥性に富んでいて,空気中に放置するか,空気を吹き込みながら加熱すると,容易に酸素を吸収して酸化反応を起こしながら縮重合し,弾力性のある耐水性半透明の高分子物質リノキシンlynoxynを生ずる。亜麻仁油は,その高度の乾燥性を利用して,ペイント,ワニス,リノリウム,油布,印刷インキ用に,またゴム代用品,硝化油,薬用,軟セッケン原料などに用いられる。東ヨーロッパとくにロシアでは,冷圧搾油は食用にも供される。
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百科事典マイペディア 「亜麻仁油」の意味・わかりやすい解説

亜麻仁油【あまにゆ】

アマの種子を圧搾(あっさく)して得られる黄色の脂肪油。リノレン酸リノール酸,オレイン酸などのグリセリンエステルからなる。比重0.932〜0.936(15℃),凝固点−18〜−27℃。高度の乾燥性を利用しペイント,ワニス,リノリウム,印刷インキ,油布,セッケン原料などに用いられる。
→関連項目ボイル油リノリウム

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知恵蔵mini 「亜麻仁油」の解説

亜麻仁油

アマの種子から抽出される油。塗料や印刷インクの原料の他、食用油としても利用される。必須脂肪酸のα-リノレン酸やポリフェノールの一種であるリグナンなどの栄養成分が豊富に含まれており、アレルギー症状の緩和、血中コレステロールや中性脂肪の低下、認知症の予防など健康面での効果が期待されている。

(2015-5-20)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「亜麻仁油」の意味・わかりやすい解説

亜麻仁油
あまにゆ
linseed oil

アマの種子 (亜麻仁) から得られる乾性油。リノレン酸,リノール酸を主成分とする。乾きやすく塗料,印刷インキ,リノリウム,油布などに使われる。

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世界大百科事典(旧版)内の亜麻仁油の言及

【アマ(亜麻)】より

…古代エジプトでも栽培,利用された。日本には17世紀に中国から渡来したが,当時は薬用とする亜麻仁油を採るのが目的であった。繊維を採る目的で北海道に導入されたのは明治初期のことである。…

【油料作物】より

オリーブ油はスペイン,イタリア,ギリシアの南欧各国が生産の大部分を占め,乾燥油として用いられる。亜麻仁油はアルゼンチン,カナダ,インド,ヒマワリ油は旧ソ連,アメリカ,アルゼンチン,パーム油はマレーシア,ナイジェリア,インドネシアが主要生産国である。【岡部 守】。…

※「亜麻仁油」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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