ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
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一方の眼球が穿孔(せんこう)性外傷を受け、ぶどう膜が多量に損傷すると、多くは3~4週間(1年以内が90%)後に受傷眼のみならず非受傷眼にも原田病(ぶどう膜ばかりでなく、内耳、髄膜、皮膚、毛髪などが侵される全身病)に似た症状の現れることがある。これを交感性眼炎といい、受傷眼を起交感眼、他眼を被交感眼という。白内障や緑内障などの術後にもまれにおこる。受傷眼が化膿(かのう)すると交感性眼炎はおきない。発症は、外傷により障害されたぶどう膜色素(メラノサイト)に対して自己免疫機序が働くためと考えられている。受傷直後に手術用顕微鏡を使って傷口を完全に閉鎖すると、かなり予防できる。治療は早期発見と早期ステロイド療法であるが、やむをえず起交感眼の摘出を行うこともある。
[小暮美津子]
ぶどう膜が損傷するような外傷を受けた人のなかで、受傷したほうの眼だけでなくその反対の眼にも炎症が起こることがあります。両眼の視力低下を来すため、古くから恐れられている疾患です。まれに手術後に起こることもあります。
色素細胞が、外傷をきっかけに免疫系にさらされることにより、色素に富んだぶどう膜に対する自己免疫反応が起こると考えられています。色素細胞に対する自己免疫反応という意味では、原田病と同じ病態であり、経過も似ていますが、外傷がきっかけになる点で区別されます。
原田病とほぼ同様の症状を示します。
原田病と同様に
原田病の治療に準じて、ステロイド薬の大量点滴あるいはパルス療法が行われます。免疫抑制薬が使われる場合もあります。
受傷した眼の視機能の回復がまったく期待できない場合には、本症の発症を予防するために、受傷した眼球を摘出することもあります。
治療の開始時期が遅れると視力の回復が望めない場合もあるので、早めに治療を受けることが重要です。
河本 知栄, 喜多 美穂里
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報
…なおベーチェット病と原田病は,人種間で発症頻度の異なるぶどう膜炎として知られ,日本では高率にみられる疾患である。
[交感性眼炎sympathetic ophthalmia]
片方の眼に穿孔(せんこう)性の外傷をうけたあと(起交感眼),他眼(被交感眼)とともに発症する両眼性ぶどう膜炎。とくにぶどう膜に対する損傷の結果,ぶどう膜を抗原とするアレルギー反応が原因で起こる。…
※「交感性眼炎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報
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