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交換価値 こうかんかちexchange value; Tauschwert

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

交換価値
こうかんかち
exchange value; Tauschwert

商品がもつ2要因のうち,他の商品と一定の比率で互いに交換しうることをいう。具体的には1商品と他の商品との交換比率という量的関係として現れる。経済学上この概念を明確にしたのは A.スミスにまでさかのぼるが,彼によれば商品の価値は2つあり,1つはある特定物の効用を表わす使用価値であり,他の1つは交換価値であって,経済学の対象は後者であるとした。この商品価値の2分類は D.リカードに引継がれ,リカードは交換価値の背後にある客観的価値を追究しようとした。こうした古典派経済学の努力はその後,交換価値を客観的価値か主観的価値かのどちらかとして把握しようとする2つの方向に2極分化するにいたった。前者の代表は K.マルクスであり,交換価値を社会的経済的価値としてとらえ,交換価値には抽象的人間労働が体化されているとし,マルクス経済学の価値論を展開した。後者は C.メンガーらに引継がれ,使用価値と交換価値を一元的に説明する主観的価値概念の確立をはかり,いわゆる近代経済学の基礎を確立した。 (→価値学説 )  

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デジタル大辞泉の解説

こうかん‐かち〔カウクワン‐〕【交換価値】

他の商品の一定量と交換できるようなある商品の価値。ある種類の使用価値をもつ商品と、他の種類の使用価値をもつ商品との交換比率として現れる。→使用価値

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百科事典マイペディアの解説

交換価値【こうかんかち】

ある商品と他商品とが交換される使用価値の量的比率。この比率の土台になっているのが,商品の生産に必要とされる社会的必要労働量すなわち価値であり,交換価値は価値の現象形態である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

交換価値
こうかんかち
Tauschwertドイツ語

商品は、それが有する諸属性によって人間の欲望を満たす有用性=使用価値とともに、他の商品との交換可能性をもっている。このある商品と他の商品との交換比率、交換の量的関連を交換価値という。たとえば10キログラムの米と1反の綿布が交換されるとしよう。米と綿布とで使用価値は異なっているのに両者が交換されるのは、両者が第三の共通物に還元されうるからである。この交換を成立させている共通物が抽象的人間的労働であり、これが商品価値の実体である。ある商品と他の商品との交換比率として現れる交換価値は、この価値の現象形態にほかならない。価値と交換価値とは本質と現象との関連にある。したがって一商品の交換価値は、その商品の価値が変化するか、またはそれと交換しようとしている商品の価値が変化するならば、さまざまに変動する。この価値の現象形態としての交換価値を分析したのが価値形態論である。[二瓶 敏]

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世界大百科事典内の交換価値の言及

【価値】より

…したがって,今日,価値論が独特の重要性をもって議論されているのはマルクス派においてだといってよい。
[使用価値と交換価値]
 価値には,財・サービスの使用者にとっての価値つまり使用価値value in use(Gebrauchswert)と,それらの取引者にとっての価値つまり交換価値value in exchange(Tauschwert)との二面性がある。このことはすでにアリストテレスによって明らかにされていたことであるが,スミスやリカードはそれをより明示的にとらえた。…

※「交換価値」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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