商品は、それが有する諸属性によって人間の欲望を満たす有用性=使用価値とともに、他の商品との交換可能性をもっている。このある商品と他の商品との交換比率、交換の量的関連を交換価値という。たとえば10キログラムの米と1反の綿布が交換されるとしよう。米と綿布とで使用価値は異なっているのに両者が交換されるのは、両者が第三の共通物に還元されうるからである。この交換を成立させている共通物が抽象的人間的労働であり、これが商品価値の実体である。ある商品と他の商品との交換比率として現れる交換価値は、この価値の現象形態にほかならない。価値と交換価値とは本質と現象との関連にある。したがって一商品の交換価値は、その商品の価値が変化するか、またはそれと交換しようとしている商品の価値が変化するならば、さまざまに変動する。この価値の現象形態としての交換価値を分析したのが価値形態論である。
[二瓶 敏]
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…したがって,今日,価値論が独特の重要性をもって議論されているのはマルクス派においてだといってよい。
[使用価値と交換価値]
価値には,財・サービスの使用者にとっての価値つまり使用価値value in use(Gebrauchswert)と,それらの取引者にとっての価値つまり交換価値value in exchange(Tauschwert)との二面性がある。このことはすでにアリストテレスによって明らかにされていたことであるが,スミスやリカードはそれをより明示的にとらえた。…
※「交換価値」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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