人参湯（読み）ニンジントウ

病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

人参湯

（大杉製薬、大峰堂薬品工業、クラシエ製薬、クラシエ薬品、小太郎漢方製薬、太虎精堂製薬、ツムラ、帝國漢方製薬、帝國製薬、東洋薬行、本草製薬、松浦薬業）

　胃炎、胃アトニー、胃・十二指腸潰瘍かいよう、胃痛、下痢、嘔吐おうとなどの治療薬です。冷え症で、尿量が多く、食欲不振・胃もたれ・下痢・腹痛といった胃腸機能の低下した症状のある、体質が虚弱な人に用います。

①アルドステロン症、低カリウム血症、ミオパチーの治療を受けている人には使用できません。ほかの薬を用いている人は、あらかじめ医師に報告してください。

②過敏症状（発疹ほっしんやかゆみなど）が現れたら、服用を止め、医師に報告してください。

③副作用として、むくみ（浮腫ふしゅ）をおこすことがあります。

④長期間用いているときに、血圧の上昇、むくみ、体重増加、脱力感、手足のけいれんや麻痺まひなどの異常を感じたら、服用を中止し、すぐ医師に報告してください。

⑤指示された期間用いても症状が改善しないときは、医師に報告してください。

出典　病院でもらった薬がわかる 薬の手引き 電子改訂版

漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典

にんじんとう【人参湯】

漢方薬の一つ。生薬(しょうやく)の人参、蒼朮(そうじゅつ)、甘草(かんぞう)、乾姜(かんきょう)などを含む。漢方の古典『傷寒論(しょうかんろん)』などに処方が示されている。胃腸炎、胃下垂、胃拡張、つわり、萎縮腎(いしゅくじん)、消化性潰瘍(かいよう)、糖尿病などに用い、手足が冷える、下痢をしやすいといった症状をともなうとき、とくに有効とされる。虚弱体質、または体力の低下している人がおもな対象。

出典　講談社

デジタル大辞泉プラス

人参湯(にんじんとう)

漢方薬のひとつ。下痢、胃痛などの症状に処方される。

出典　小学館