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胃拡張 いかくちょうgastrectasis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

胃拡張
いかくちょう
gastrectasis

胃の病的な拡張をいう。慢性胃炎基盤として,を支配する自律神経がアンバランスになった結果,胃壁の筋肉が麻痺して起ると考えられているが,器質的な原因の存在することもある。多くはやせて消化不良性の症状を訴え,たびたび水分をほしがる。胃部に振水音があるのが特徴で,胃運動機能は低下し,胃液中の遊離塩酸は過剰になっている。急性胃拡張の場合は緊急な処置が必要である。

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デジタル大辞泉の解説

い‐かくちょう〔ヰクワクチヤウ〕【胃拡張】

胃が異常に拡張した状態。胃の運動機能の低下、幽門狭窄(きょうさく)などで起こり、胃の内容物が停滞する。胃の張る感じ、もたれ、嘔吐(おうと)などの症状を伴う。

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百科事典マイペディアの解説

胃拡張【いかくちょう】

胃が異常に拡大した状態。一般に食欲低下,嘔気,嘔吐,胃部膨満感などの消化不良性の苦痛を訴える。暴飲暴食によって起こるといのは俗説で,胃癌胃潰瘍(かいよう)の瘢痕(はんこん)などのために幽門狭窄(ゆうもんきょうさく)や閉塞(へいそく)が起こって,胃の内容物がたまり,胃が拡張した状懸をいう。

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栄養・生化学辞典の解説

胃拡張

 胃が拡張した状態.多くの場合過食によるとされる.

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世界大百科事典 第2版の解説

いかくちょう【胃拡張 gastric dilatation】

胃に拡張が起こることで,胃内容が2~4lに達することもある。胃壁の緊張の消失により急速に胃が拡張し,胃内容を吐出する急性胃拡張と,幽門狭窄があって胃内容が十二指腸へ排出できなくなり2次的に胃が拡張する慢性の胃拡張がある。急性胃拡張症は,手術後や急性感染症,尿毒症薬物中毒電解質異常など重い全身疾患が基礎にあって,数時間から数日の間に胃壁の緊張が失われて収縮力がなくなり,胃が著しく拡張した状態である。

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大辞林 第三版の解説

いかくちょう【胃拡張】

胃壁が緊張を失い、胃が異常に広がったままになる疾患。胃の運動機能が低下し、嘔吐おうとを繰り返す。薬物中毒などによる急性のものと、幽門狭窄きようさくなどで起こる慢性のものとがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

胃拡張
いかくちょう

胃の筋層が弛緩(しかん)し、収縮力を失った状態で、胃は無緊張の拡張した袋となる。胃内容の排出が障害され、分泌液、摂取物が貯留し、胃は著しい大きさに達する。病因として、手術ことに開腹手術、麻酔あるいは外傷後にみられる急性胃拡張は、最近の麻酔、輸液の進歩により著しく減少した。内科的には胃の幽門部や十二指腸の消化性潰瘍(かいよう)あるいは癌(がん)などによる器質的幽門狭窄(きょうさく)に続発するもの、また感染症、敗血症、尿毒症、薬物中毒、肝硬変、癌などの慢性全身衰弱のときにみられる。最近は糖尿病に併発する胃症が増加している。
 全消化管疾患の約0.1%にみられる。症状は、頑固な嘔吐(おうと)が持続し、脱水症状、さらに循環障害をきたす。診断は腹部X線検査で、拡張した胃と胃内容の停滞の証明、また幽門狭窄をきたす原疾患が証明されることも多い。治療は、持続的に胃内容を吸引し、同時に輸液と電解質の補給、胃運動亢進(こうしん)剤の注射で、同時に原疾患の治療をする。[増田久之・荒川弘道]

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