日本大百科全書(ニッポニカ) 「仙南」の意味・わかりやすい解説
仙南
せんなん
秋田県中東部、仙北郡(せんぼくぐん)にあった旧村名(仙南村(むら))。現在は美郷(みさと)町の南西部を占める一地区。1956年(昭和31)飯詰(いいづめ)、金沢西根(かねざわにしね)の2村が合併して成立。2004年(平成16)六郷町(ろくごうまち)、千畑町(せんはたまち)と合併、美郷町となる。旧村域は、横手盆地の一部を占め、出(いで)川、横手川が形成した扇状地にあり、JR奥羽本線、国道13号(羽州街道)が通じる。後三年の役(ごさんねんのえき)の戦場となった地で、後三年という地名が残る。冬は季節風が強く多雪地域であるが、県内有数の穀倉地帯。稲作主体の農業が主産業であり、野菜、葉タバコ栽培、リンゴなど果樹生産、養豚も盛ん。後三年スキー場がある。
[宮崎禮次郎]