氾濫原(読み)はんらんげん(英語表記)floodplain

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

氾濫原
はんらんげん
floodplain

河川の堆積作用で生じた平地で,洪水時に冠水する部分。河川側方浸食によって谷幅が広がり,谷礫が堆積して形成される。ミシシッピ川下流のように幅 100km以上に及ぶこともある。

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世界大百科事典 第2版の解説

はんらんげん【氾濫原 flood plain】

河川のはんらんによって運ばれた未固結の堆積物によって構成されている低地。広義には,扇状地,三角州,谷底平野など河成の沖積平野のすべてを指すが,狭義には,蛇行河川の側方移動に伴う谷壁の浸食と河川運搬物質の堆積によって形成された谷底平坦面を指す。蛇行河川では湾曲部の外側において流速が速く,内側において流速が遅いため,外側において浸食作用が,内側において堆積作用が卓越する。その結果,河道は次第に側方に移動して谷壁を刻み,谷幅を広げると共に,谷底には砂やシルトなどのはんらん原堆積物が堆積してはんらん原が形成される。

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大辞林 第三版の解説

はんらんげん【氾濫原】

河川の近くにあって、洪水時に浸水を受ける範囲の低地。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

氾濫原
はんらんげん

洪水時に河水が常水路からあふれて氾濫する範囲の平野。沖積平野の一種で洪涵(こうかん)平野ともいう。川の蛇行に伴う側方移動によって谷壁が後退し、浸水の範囲を広げる。氾濫原をつくる堆積(たいせき)物は川の運んできた未固結の物質からなり、とくに蛇行州の発達によって側方への堆積が促進される。洪水時に上流側から運ばれてきた物質の堆積は側方への堆積に比べて少ないが、自然堤防や後背湿地などの形成には大きな役割を果たす。水文(すいもん)学的には周期的に洪水によって浸水する範囲をさし、再現期間10年の洪水によって浸水する範囲がほぼ地形的な氾濫原の範囲と一致する。年最大流量によって浸水する範囲を活氾濫原とよぶこともある。山茂美]

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