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企業行動 きぎょうこうどうbusiness behaviour

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

企業行動
きぎょうこうどう
business behaviour

資本主義体制もしくは市場経済制における直接的・間接的生産の主体としての企業が行う活動をさす。企業行動に関する経済理論は,企業目的,企業の内部組織,企業を取巻く外部環境のとらえ方によって異なってくる。すなわち,企業目的は利潤最大化にあり,企業組織は生産技術を効率的に利用するためのものであり,外部環境は安定しているという前提によって構成されたオーソドックスな新古典派理論と,それに批判・検討を加えた種々の理論である。たとえば,経済発展の推進力となる企業家役割を重視するシュンペーターの理論,変化のなかで生じる危険を負担する企業家の役割を説くナイトの理論,企業の所有と経営の分離という観点から,経営者の行動を通して企業行動をみるマリスの理論,生産技術の非伸縮性に着目し,テクノストラクチュアの活動を通して企業行動を説明するガルブレイスの理論などである。さらには新古典派理論そのものを批判し,企業組織に着目し,新たな企業理論を構築する新制度派理論やエージェンシー理論などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

企業行動
きぎょうこうどう
business behavior

企業は一定の継続的施設を基礎にして財ないしサービスの生産を行うシステムであるが、このような企業の活動の様相を企業行動という。企業行動のとらえ方には異なる二つの接近がある。
 第一は経済学的接近である。そこでは、次のような仮定のもとで、企業行動の経済法則が展開される。すなわち、企業の目標は利潤極大化であること、企業と並ぶ経済単位である家計の目標は効用極大化であること、両者はそれぞれの目標を達成するための合理的単一意思決定主体であること、である。これら両者の相互作用は、需要、供給、価格となって現れるが、このような市場の動向への生産活動の適応として企業行動がとらえられる。
 第二は行動科学的接近である。そこでは、企業は利害を異にする関係者の連合体としてとらえられ、目標設定を含む各種の意思決定は、交渉、妥協、力によって左右される組織体であるとされる。ここでの関心は、意思決定の多元的・動的性格に置かれることになる。今日ではこれに、社会的責任、文化・価値観のような社会的環境、歴史や風土など、その対象を広範囲に取り込んで、説明力を高める試みも盛んである。[森本三男]

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