伊方原発

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伊方原発

四国唯一の原発で、九州方面へ延びる佐田岬半島にある。3号機は全3基(1、2号機とも廃炉決定)のうち出力が最大の89万キロワット。1994年に運転を始め、2010年にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電を開始した。東日本大震災後に定期検査のため運転を停止。15年7月に新規制基準への適合が認められ、16年8月に再稼働した。

(2019-03-13 朝日新聞 朝刊 3社会)

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伊方原発【いかたげんぱつ】

四国電力・伊方原子力発電所。愛媛県西宇和郡伊方町。佐多岬半島の付け根に位置し,瀬戸内海に面している。1〜3号機があり,いずれも加圧型軽水炉。1号機は1977年,2号機は1981年,3号機は1994年に運転を開始。3号機はプルサーマル実施を計画している。1号機は2011年9月,2号機は2012年1月,3号機は2011年4月にそれぞれ定期点検に入ったまま再稼働していない。3号機は2012年3月,原子力安全・保安院ストレステストの評価を妥当としたが,原子力安全委員会は,原子力規制庁の設置までは当面確認に着手しないと表明。2013年7月に施行された,原子力規制委員会の新規制基準では,過酷事故対策や地震・津波対策など厳しい基準が設定された。1号機は運転開始から35年を超え老朽化しおり,フィルター付きベント設備や難燃ケーブルの設置など新規制基準が求める巨額の過酷事故対策に適合するのが難しいと見られるが,四国電力は再稼働に向けて対応可能としている。1970年代に建設に反対する住民が訴訟を起こしたが敗訴(伊方原発訴訟)。伊方原発に至近の位置に巨大な活断層である中央構造線があるため大地震を起こす危険があり,市民団体・住民団体が3号機で実施を検討しているプルサーマルの計画の中止を求めている。2013年7月四国電力はプルサーマルを前提に伊方3号機の再稼働申請を原子力規制委員会に提出。しかし2014年3月,原子力規制委員会は初の優先審査対象として九州電力の川内原発1,2号機を選ぶと発表した。原子力規制委員会は,中央構造線断層帯による地震などについて審査が終わっておらず,最大級の地震については審査が始まっていないと報告。2015年4月原子力規制委員会は伊方原発3号機の再稼働に向けた審査の議論をほぼ終えたと発表,四国電力は原子力規制委員会が審査書案を作るのに必要な修正書類について,2015年4月14日に伊方原発3号機の原子炉設置変更許可申請の補正書を提出した。5月20日原子力規制委員会は安全対策が親規制基準を満たしているとする審査書案を了承し,再稼働に向け大きく前進した。

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