東京電力福島第1原発事故時の原子力規制当局だった経済産業省の原子力安全・保安院を主体に、原子力安全委員会(当時)や文部科学省の一部組織などを統合。職員は約千人。原発の基準適合性の審査や現地での検査、放射線モニタリングの実務を担う。原子力規制委員会の委員5人と規制庁幹部が出席する週1回の定例会合や、担当委員や規制庁職員らによる審査会合は、映像・資料と合わせ原則ホームページで公開。審査の内容を反映した審査書は主に規制庁が取りまとめ、最終的に規制委が決定する。
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原子力の安全確保を一元的に担う政府機関である原子力規制委員会を支える事務局。英語名はNuclear Regulation Agency。2011年(平成23)3月に発生した東京電力福島第一原子力発電所事故の反省を踏まえ、2012年6月に成立した原子力規制委員会設置法(平成24年法律第41号)に基づき、同年9月に設置された。重大な原発事故への対処や原発の審査・検査などの実務を担う。内閣府の原子力安全委員会や経済産業省の原子力安全・保安院、文部科学省の放射線モニタリング部門などの縦割り行政組織を統合して発足した。
事務局長である原子力規制庁長官には、警視総監を務めた池田克彦が初代としてついた。原子力発電所事故時など緊急時のまとめ役となる「緊急事態対策監」のほか、災害時の住民の安全確保にあたる「原子力地域安全総括官」、原子炉の審査・検査を担当する「安全規制管理官」などを置いた。
アメリカ、フランスなどでは、原子力の安全性を確保する規制機関と、原子力行政の推進機関を別々に設けている。福島第一原発事故の反省から、民主党は2012年度の通常国会で、既存の経済産業省などから独立した規制組織として、原子力規制庁を設ける構想であった。しかし自民党や公明党などは、政治の影響を受けない、より独立性の高い組織にすべきだと反論した。この結果、三条委員会として、独自の予算権限や人事権限などをもつ原子力規制委員会が誕生し、原子力規制庁はこの事務局となった。
[編集部]
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