コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

使節遵行 しせつじゅんぎょう

2件 の用語解説(使節遵行の意味・用語解説を検索)

百科事典マイペディアの解説

使節遵行【しせつじゅんぎょう】

室町時代,幕府の命令を受けた守護が,現地に使節(遵行使)を派遣してその命令を執行すること。主に土地争論での勝訴人への所領の引き渡し,違乱押妨の排除などで,この使節遵行権は大犯(だいぼん)三箇条・苅田(かりた)狼藉の検断権などとともに,守護勢力の国内所領への入部を根拠づけ,守護の権限を拡大させた。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
百科事典マイペディアについて | 情報

世界大百科事典 第2版の解説

しせつじゅんぎょう【使節遵行】

南北朝・室町時代に幕府の命をうけた守護や守護代が守護使や遵行使を現地に派遣し,幕命を執行すること。勝訴人への所領の引渡しや違乱押妨の排除などが多い。この行為の完了を〈打渡し〉という。幕府の全国統治にとって裁許事項の徹底は不可欠のことであった。大犯三箇条に加えてこの使節遵行の権限が苅田狼藉の検断とともに守護に与えられたのは1346年(正平1∥貞和2)であるが,実際には幕府開創期から守護の担うものだったと思われる。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

世界大百科事典内の使節遵行の言及

【大犯三箇条】より

…この職権規定は将軍源頼朝の時代に設けられたが,その後,1232年(貞永1)制定の《御成敗式目》では夜討,強盗,山賊,海賊が加えられ,放火も盗賊に準ずる犯罪として同じ扱いになったようである。南北朝時代に入ると室町幕府は苅田狼藉(かりたろうぜき)(他人の農作物を,権利ありと称して幕府の判定をまたずに刈り取る行為)の検断と,使節遵行(しせつじゆんぎよう)(所領相論の当事者に対して幕府の判定を執行する職権行為)を大犯三箇条に付加するなど,守護職権の拡大の傾向が見られる。一方,諸国の御家人が交代で上京して勤務する京都大番役の制度が解体したことによって,守護の大番催促は有名無実となった。…

【山城国】より

…この室町幕府の開幕初期には山城国に守護を設置しなかった。室町時代の守護は幕府裁許の結果を現地において実行する使節遵行(しせつじゆんぎよう)を重要な職務としているが,守護の設置がされなかった山城国では,在京の御家人2人がこの任にあたった。山城国を直接支配下に置こうとする幕府の意図にもとづくものである。…

※「使節遵行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
世界大百科事典 第2版について | 情報

今日のキーワード

百条委員会

地方自治体が議決により設置する特別委員会の一つ。名称は「地方自治法第100条」に基づく。百条委員会は、地方公共団体の事務に関する調査を行い、関係者への聞き取りや記録の提出を請求、拒否した者には罰則が科...

続きを読む

コトバンク for iPhone