例時作法(読み)レイジサホウ

デジタル大辞泉 「例時作法」の意味・読み・例文・類語

れいじ‐さほう〔‐サホフ〕【例時作法】

天台宗で、毎夕定時に引声いんぜい阿弥陀経読誦する勤行例時懺法れいじせんぼう

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精選版 日本国語大辞典 「例時作法」の意味・読み・例文・類語

れいじ‐さほう‥サホフ【例時作法】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。天台宗で、毎夕定時に行なう阿彌陀経を読誦口称する法会。もと円仁の伝えた引声念仏(いんぜいねんぶつ)引声阿彌陀経よりおこる。

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改訂新版 世界大百科事典 「例時作法」の意味・わかりやすい解説

例時作法 (れいじさほう)

仏事の法要名。《阿弥陀経》を読誦して阿弥陀如来の救いを求める法要。天台系諸宗で常用するが,浄土系などにも勤める宗派がある。《阿弥陀経》の読誦,フシを付けて阿弥陀仏の名号(みようごう)を唱える〈甲念仏(こうねんぶつ)〉〈合殺(かつさつ)〉(毘盧舎那仏(ひろしやだふ)の連呼)等を中心に,その前に《三礼文(さんらいもん)》《奉請(ぶじよう)》,その後に《回向(えこう)》《後唄(ごばい)》等の声明曲(しようみようきよく)を配し,さらに法要の最初と最後に〈伽陀(かだ)〉を唱える。例時作法はもともと僧侶個人個人の行(ぎよう)として成立した作法なので,日常の勤行としても用い,そのときはフシなしで勤める。一方ごく特別な晴れの法要に用いる〈声明例時(しようみようれいじ)〉という形式では,読経も含めて全体をゆったりとした美しい曲節で唱える。常用の〈例時作法〉はその中間の形であるが,自行(じぎよう)から出発した法要であるために,各自の行の統一者の意味で導師を調声(ちようせい)と称する。なお,現在では自行でない寺事(てらごと)としての〈例時作法〉は,〈常行三昧(じようぎようざんまい)〉と称することが多い。
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