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価格戦略 pricing strategy

知恵蔵の解説

価格戦略

マーケティング・ミックスの4つの要素のうちの1つが価格であり、その戦略としては、価格の設定と維持・変更の2つの側面がある。まず新製品については、(1)高価格でも購入する消費者ターゲットを定める上澄み吸収価格設定、(2)市場シェアを一気に高めるために低価格を付ける市場浸透価格設定、が考えられる。またその他の一般的な製品の場合は、原価、需要、消費者心理、競争、製品ラインアップなどを考慮して価格が設定される。他方、価格の維持・変更も重要な価格戦略の側面。企業は一度設定した価格はなるべく維持したいと考えるが、製品のコモディティ化(日用品化)、需要の落ち込み、競争の激化等の理由で値下げを余儀なくされることもある。また反対に、コストの上昇などにより値上げせざるを得ない場合もある。しかしいずれの場合にも、競合他社や消費者の反応を見極め、他のマーケティング・ミックス要素との関連を考えて価格変更を行う必要がある。

(高橋郁夫 慶應義塾大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

世界大百科事典 第2版の解説

かかくせんりゃく【価格戦略 price strategy】

企業がそのマーケティング目標を達成するために,諸環境要因の変化に対応しながら,長期的視野に立って行う商品ないしはサービスの価格に関する計画とその遂行をいう。生鮮食品のような差別化されない商品に関して多数の売手と多数の買手が存在する市場においては,価格は,需給関係によって与えられるものであり,個々の企業がコントロールしうる対象ではない。しかし現在では,ほとんどの製造品にみられるごとく,差別化された商標品branded goodsの場合は,企業は,市場動向や諸費用,競争相手の動きなど,種々の要因を考慮しつつ,それぞれ独自の戦略的な価格政策を実施するのが通例であり,製品戦略,販売促進戦略,販売チャネル戦略などとともに,企業のマーケティング戦略の主要な柱の一つとなっている。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

価格戦略
かかくせんりゃく
pricing strategy

競争戦略ならびにマーケティング戦略の重要な構成要素の一つ。競争優位を獲得するために,製品やサービスの価格決定の指針となる戦略。競争相手よりも低価格を設定する戦略,および品質ブランドを訴求するため競争相手よりも高価格を設定する戦略などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

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