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保護主義 ほごしゅぎ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

保護主義
ほごしゅぎ

自由な貿易に反対し,貿易について何らかの制限を課すべきだという考え方。その動機としては,自国の衰退産業や幼稚産業の保護,貿易収支上の関心などがある。保護主義が有害であり,それが広がるのを防ぐべきであると世界的に明確に意識されるようになったのは,第2次世界大戦後である。

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出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵の解説

保護主義

外国との貿易で、自国の産業の保護や国際収支の改善などを目的に、自由貿易に反対し、関税や輸入制限などの保護貿易政策を取ろうとすること。また、その政策を推進する考え方で、保護貿易主義ともいう。保護貿易は、16~18世紀、英仏など絶対王政(主権を国王が持ち、権力が国王に集中する政治形態)を敷く欧州の国々が取った重商主義政策(輸出の助成や輸入の制限により国内産業の保護、育成などを目指す政策)が、最初の形態といわれている。第2次世界大戦後は、先進国を中心に自由貿易政策が支持を集め、開発途上国が保護主義的な政策を取ることが多かった。しかし、2016年6月、英国が国民投票によって加盟国間での人や物、サービスの自由な移動を目指す欧州連合(EU)からの離脱を決め、17年1月には米大統領に保護主義を唱える実業家、ドナルド・トランプが就任するなど、近年、先進国でも保護主義に傾く動きが出てきている。
保護主義の代表的な政策としては、(1)関税をかける、関税を高くする(2)輸入数量の制限(3)輸出国の補助金を受けた輸入品などに、割増関税や付加税をかける(4)輸出の際に補助金を交付(5)国内産業に影響を与える産品の輸出国に対し、自主規制を求める(6)為替を管理する、などがある。
一般的に、保護主義政策は、国内の生産者を海外との競合から守ることで、自国の産業を育成する、雇用の減少を防ぐなどのメリットがあるとされている。しかし、高関税による輸入品の価格上昇は、国内物価の高騰を招き、消費者に打撃となるほか、保護された国内産業が競争力を失い、長期的にみて弱体化するなど、デメリットが多いと指摘する経済学者もいる。
また、世界恐慌が起こった1929年から1930年代にかけて、各国が不況から脱するために高関税や為替の切り下げなどの保護主義政策を取り、世界の貿易量が縮小した。これらの反省から、各国は第2次世界大戦後の48年、国家間の自由貿易を推進するための国際協定「貿易と関税に関する一般協定(GATT)」を発効した。95年には、サービスや知的財産権なども含めた自由貿易のルールを決める国際機関世界貿易機関(WTO)」が設立された。WTOには、2016年12月現在、164カ国・地域が加盟している。

(南 文枝 ライター/2017年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

ほご‐しゅぎ【保護主義】

保護貿易の立場に立ち、それを推進しようとする思想。保護貿易主義。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
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大辞林 第三版の解説

ほごしゅぎ【保護主義】

輸入の制限や関税などによって自国の産業を保護しようとすること。また、その考えや立場。保護貿易主義。

出典|三省堂
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