企業、団体、個人などの借金返済や代金決済の能力を判断する際に目安となるデータ。「企業信用情報」と「個人信用情報」の二つに大別される。
企業信用情報は、売上高、利益水準、有利子負債額、保有担保資産などの財務データをさす。金融機関は、これに基づいて融資の審査を実施し、企業の破綻(はたん)確率などを算出したうえで、融資の可否を決める。また、投資家が出資する企業を決める際や、社債を購入する際にも活用される。
個人信用情報は、本人を識別するための氏名、住所、生年月日、電話番号、勤務先、年収などの個人属性情報と、契約内容、契約日、契約額、契約期間、返済・決済回数、返済や決済の遅滞状況などの利用状況情報からなる。銀行、信販会社、クレジット会社、消費者金融会社などが顧客の返済能力を見極めるために利用するほか、携帯電話事業者などが契約者の代金支払い能力を判断するために利用するケースも増えている。利用する金融機関などは、とくに返済・決済の延滞、代位弁済、取引停止などの事故情報(ブラック情報)を重視し、返済や決済が一定期間以上遅延している場合などは、新たな融資や契約を行わないようにしている。
アメリカでは貸し倒れを防ぐ目的で、1930年代に個人信用情報を蓄積・提供する専門の信用情報機関が登場した。日本では1973年(昭和48)に東京銀行協会内に初めて設置され、その後、1988年に全国にある各地方銀行協会の個人信用情報センターが統合されて全国銀行協会の全国銀行個人信用情報センターに発展した。現在は、銀行のローン情報などを扱う同センターのほかに、おもにクレジットカード会社などが加盟する株式会社シー・アイ・シー、消費者金融機関の情報を扱う株式会社日本信用情報機構がある。これらの機関の間では、3か月以上の返済延滞などの事故情報が共有されている。信用情報機関は国が指定し管理することになっているが、誤った個人情報が信用情報機関に登録され、新たな融資を受けられなくなる問題も生じている。なお、自分の信用情報については本人開示制度により、各信用情報機関での確認が可能である。
[編集部]
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