(読み)ハイ

精選版 日本国語大辞典 「俳」の意味・読み・例文・類語

はい【俳・誹】

  1. 〘 名詞 〙
  2. はいかい(俳諧)」、または「はいく(俳句)」の略。
    1. [初出の実例]「わづかに俳(ハイ)の道をのぞきしに」(出典浮世草子・西鶴名残の友(1699)三)
  3. 滑稽。たわむれ。
    1. [初出の実例]「『韻学大成』に『鄭綮詩語多俳諧。俳は戯也、諧は和也』」(出典:俳諧・三冊子(1702)白双紙)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「俳」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 10画

[字音] ハイ
[字訓] たわむれる・わざおぎ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は非(ひ)。〔説文〕八上に「戲るるなり」とあり、もと二人相戯れて演技する意であろう。〔子、王覇〕に「俳優侏儒(しゆじゆ)」というように、侏儒などがその役を演じた。優は憂愁所作をなすもので、合わせて俳優という。徘は〔説文〕にみえず、〔広雅、釈訓〕に「俳旋(べんせん)なり」とみえる。俳を徘の意に用いることもあるが、もと別義の字である。

[訓義]
1. たわむれる、おどけ。
2. わざおぎ。
3. うたう、うそぶく。
4. 徘と通じ、たちもとおる。

[古辞書の訓]
名義抄〕俳 タチモトホル・―トタタズム・―トヤスラフ・フム・タハブル・メグル 〔立〕俳 メグル・タハク・タチモトホル

[熟語]
俳歌・俳諧・俳俳詼俳戯俳謔俳偶・俳語俳諢俳児・俳笑俳倡・俳体俳調俳賦俳文・俳優
[下接語]
詼俳・好俳・雑俳・倡俳・文俳・優俳・類俳

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android