常識的には、どうしてそれが生じたかについて十分な理解が得られていない事柄について、「偶然」という概念を使う。「今日、町で、偶然、昔の友人に会った」というふうに。しかし、よく調べてみれば、その日、同じ町角に、当人と友人とがそれぞれ出かけて行ったのには、それぞれ、それなりの理由があったことがわかるかもしれない。この考え方を推し進めていき、「世の中の事柄はすべて、それぞれが成立するための根拠があって成立したものであり、本質的に偶然生じたものは一つもない。偶然な事柄は、人間の無知のために存在するかにみえているにすぎない」とする人もある。また反対に、事柄を、必然的に生じたものと、偶然生じたものとの二つに分ける人もいる。この考え方は、様相論理学、あるいは物事の性質を本質的なものと偶有的なものとに分ける本質主義に通ずる。しかし、様相論理学や本質主義の当否をめぐってはいろいろな議論がある。
[吉田夏彦]
《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...
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