常識的には、どうしてそれが生じたかについて十分な理解が得られていない事柄について、「偶然」という概念を使う。「今日、町で、偶然、昔の友人に会った」というふうに。しかし、よく調べてみれば、その日、同じ町角に、当人と友人とがそれぞれ出かけて行ったのには、それぞれ、それなりの理由があったことがわかるかもしれない。この考え方を推し進めていき、「世の中の事柄はすべて、それぞれが成立するための根拠があって成立したものであり、本質的に偶然生じたものは一つもない。偶然な事柄は、人間の無知のために存在するかにみえているにすぎない」とする人もある。また反対に、事柄を、必然的に生じたものと、偶然生じたものとの二つに分ける人もいる。この考え方は、様相論理学、あるいは物事の性質を本質的なものと偶有的なものとに分ける本質主義に通ずる。しかし、様相論理学や本質主義の当否をめぐってはいろいろな議論がある。
[吉田夏彦]
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新