八条委員会(読み)ハチジョウイインカイ

デジタル大辞泉 「八条委員会」の意味・読み・例文・類語

はちじょう‐いいんかい〔ハチデウヰヰンクワイ〕【八条委員会】

国家行政組織法第8条に基づいて、内閣府や各省庁内部に設置される、審議会等の第三者組織。法律で定められた所掌事務の範囲内で重要事項に関する調査審議不服審査などの事務を処理する合議制機関で、諮問への答申などを主な業務とする。消費者委員会食品安全委員会社会保障審議会など。→三条委員会

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「八条委員会」の意味・わかりやすい解説

八条委員会
はちじょういいんかい

国の行政機関の内部に設置され、有識者らの合議制で審議や調査を行う組織。国の行政機関の機構などを定めた国家行政組織法第8条では、省庁などの国の行政機関がそれぞれ所轄する業務の範囲内で、重要な事案の審議、調査、研究、不服審査などを行うために審議会や委員会を置くことができると規定している。内閣府に設置されている消費者委員会や食品安全委員会、厚生労働省の社会保険審査会、金融庁証券取引等監視委員会などがこの八条委員会にあたる。

 八条委員会は、所管省庁の配下に置かれている組織のため、予算人事のうえで組織自体の独立性は三条委員会ほど高くはない。また、問題のある事業者などへ直接命令勧告を下すことはできず、第三者的機能を有する組織の権限として、強制力をもたない範囲で行政機関に対する勧告や意見、建議などを行うにとどまる。

[編集部]

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