コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

共同抵当 きょうどうていとうGesamthypothek

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

共同抵当
きょうどうていとう
Gesamthypothek

同一の債権担保として数個不動産の上に設定される抵当権民法392,393条)。総括抵当ともいう。通常は,土地とその上の建物とが共同抵当とされ,不動産登記法は,共同担保の設定手続などについて規定を設けている(83条1項4号,91)。たとえば,債権者 Aが債務者 Bに対して有する自己の債権を担保するために,B所有の甲土地と乙土地を共同抵当にとった場合,Aは不動産を差し押さえ(→差押え),競売にかけて,買受人が納付した売却代金から優先弁済(→弁済)を受けることができる。この際,Aは,甲と乙を同時に競売にかけて双方から不動産の価額に比例して優先弁済を受けてもよいし,まず甲のみを競売にかけて優先弁済を受け,その後,不足分について乙を競売にかけて優先弁済を受けてもよい。前者を同時配当,後者を異時配当という。民法は,同時配当の場合と異時配当の場合とで,関係する債権者の配当結果が同じになるように,後順位抵当権者に代位を認めている(392条2項後段)。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉の解説

きょうどう‐ていとう〔‐テイタウ〕【共同抵当】

同一の債権の担保として数個の不動産の上に抵当権を設定すること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

きょうどうていとう【共同抵当】

同一の債権の担保として数個の不動産の上に抵当権を設定すること(民法392条,不動産登記法122条以下)。建物とその敷地のように,経済的に一体と見られる不動産に同時に抵当権を設定する場合に使われるほか,数個の不動産を一括して担保の目的とすることにより担保価値を集積し,あるいは一部の不動産の価額下落等による危険を分散するために用いられる。この場合,共同抵当権者は自由に競売する不動産を選ぶことができるのが原則である。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

きょうどうていとう【共同抵当】

同一の債権の担保として、数個の不動産の上に設定されている抵当権。総括抵当。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

共同抵当
きょうどうていとう

同一の債権の担保として、数個の不動産(土地と建物は別個に計算される)のうえに抵当権を設定すること。総括抵当ともいう。債権者は、どの不動産からでも債権の全額で優先弁済を受けることができるのが原則となっている。しかし、そのために、競売された不動産の二番抵当権者が不当に損をするおそれがある。そこで民法では、このような二番抵当権者は、一定の金額まで一番抵当権者のかわりに他の不動産について抵当権を行使できるものとしている(民法392条・393条)。[高橋康之]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android