勿来の関(読み)ナコソノセキ

デジタル大辞泉 「勿来の関」の意味・読み・例文・類語

なこそ‐の‐せき【勿来の関】

いわき市勿来町付近にあった古代関所常陸ひたち陸奥むつ国境にあり、白河の関念珠ねずヶ関とともに奥羽三関の一。はじめ菊多の関とよばれた。[歌枕
「吹く風を―と思へども道もに散る山桜かな」〈千載・春下〉

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精選版 日本国語大辞典 「勿来の関」の意味・読み・例文・類語

なこそ【勿来】 の 関(せき)

  1. 福島県いわき市勿来町にあった奈良時代以来の関所。海沿い常陸国から陸奥国への入り口にあたり、白河念珠(ねず)とともに奥州三関の一つ。はじめ菊多関と呼ばれた。多く、来るなを意味する「な来(こ)そ」とかけて用いる。歌枕。
    1. [初出の実例]「たちよらば影ふむ許近けれど誰かなこその関をすゑけん〈小八条御息所〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋二・六八二)

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