デジタル大辞泉
「六甲山地」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
ろっこう‐さんちロクカフ‥【六甲山地】
- ( 神功皇后が朝鮮からの帰途六つの甲(かぶと)を埋めたという伝説からとも、大阪から見て、むこうにそびえる山、の意から起こったとも伝える ) 兵庫県神戸市・芦屋市の市街地の背後にある山地。東西約三〇キロメートル、南北約一〇キロメートルの規模。東六甲山(九三一メートル)を最高峰とし、鉄拐(てっかい)山、摩耶(まや)山などの山々がある。六甲。六甲山。武庫山。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
六甲山地
ろつこうさんち
神戸市から宝塚市にかけた市街地の背後に横たわる山地。西は須磨海岸から東は武庫川岸まで東西約三〇キロ・南北約六キロ。南は急傾斜の断層崖で大阪湾に落込み、北は山田川によって丹生山地に対する。花崗岩を主体とし、最高地点は山地の東寄りに位置し標高九三一・三メートルで、東に水無山・岩倉山が連なる。最高地点から西はしばらく平坦な隆起準平原となり、ゴルフ場などのレクリエーション施設が多く設けられ、一般にはこの地域を含めた頂上付近を六甲山という。六甲山の西には摩耶山・再度山・鍋蓋山・菊水山・高取山・鉄拐山が続き、西端の鉢伏山が須磨海岸に迫っている。六甲山地は中生代末期の準平原が新第三紀の大阪湾陥没に反発して逆断層をともなって隆起したものといわれ、高取山の東、長田区明泉寺町にある神戸丸山衝上断層が代表的な断層風景となっている。この隆起運動を解放するため山地には大月・五助橋・芦屋・甲陽などの大規模な断層が形成されている。瀬戸内海国立公園の一部。
六甲の名称は、古くこの地が難波の対岸(向)にあることからムコ(務古・武庫)とよばれ、のちに六甲の字を充当してロッコウと読むようになったといわれるが定説はない。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 
六甲山地
ろっこうさんち
神戸市街の背後にある山地。西端は明石(あかし)市塩屋海岸で、鉢伏(はちぶせ)山(246メートル)、鉄拐(てっかい)山(234メートル)、高倉山(212メートル)、高取山(328メートル)、再度(ふたたび)山(470メートル)、摩耶(まや)山(702メートル)、主峰の東六甲山(931メートル)と東へ行くにしたがって高度を増し、東端は武庫(むこ)川に至る。東西30キロメートル、南北8キロメートルで、両端が狭く、レンズ状をなす山地である。南北両斜面には顕著な数本の断層があり、神戸丸山衝上(しょうじょう)断層は国の天然記念物に指定されている。主として花崗(かこう)岩からなり、黒雲母(くろうんも)の散在する本御影(ほんみかげ)は石材に利用される。山頂には前輪廻(ぜんりんね)性の侵食面である平坦(へいたん)面が残り、明治になってイギリス人グルームによる別荘地開発を契機に内外人の別荘地となり、またわが国最古の六甲ゴルフ場ができた。ケーブルカー、ロープウェー、ドライブウェーなどが整備されると、公園、山上遊園、人工スキー場、ホテルなどの観光開発が進んだ。山地のほぼ全域が瀬戸内海国立公園に含まれる。山地に発する河川は先行河川で六甲変動の新しさを示すが、風化しやすい軟弱な花崗岩だけに南麓(なんろく)に複合扇状地を形成、そこが神戸市街地となった。河川は天井川をなすものが多く、1936年(昭和11)の大山津波など幾多の災害発生の原因となった。第二次世界大戦後はその性質を利用して鶴甲(つるかぶと)山や高尾山などを切り崩し、その土砂を海湾埋立てに利用、採取跡は宅地化されている。
[二木敏篤]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
六甲山地
ろっこうさんち
兵庫県南東部,神戸市,芦屋市,西宮市,宝塚市にまたがる山地。西は神戸市垂水区塩屋の海岸から,東は武庫川の,東西約 30km,南北約 8kmに及ぶ。最高峰は標高 931mの六甲山。第四紀更新世に瀬戸内海が誕生した際に隆起してできた山塊で,大部分が花崗岩からなる。山頂部の平坦面は準平原の名残りとみられる。北斜面および西斜面は緩傾斜,南斜面と東斜面は急で階段状に大阪湾に向かって落ち込み,傾動地塊を形成する。阪神地方の都市化とともに観光開発が進み,ゴルフ場,人工スキー・スケート場,観光牧場,植物園,遊園施設などがあり,大半が瀬戸内海国立公園に属する。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の六甲山地の言及
【六甲山】より
…兵庫県神戸市東部,市街地の背後にそびえる花コウ岩からなる山。六甲山地の最高峰で,標高931m(東六甲山)。山頂の西約5km,西六甲山(803m)一帯は平たんな隆起準平原の特色を示し,明治半ば以降外国人の,大正に入ってからは日本人の別荘地として開発された。…
※「六甲山地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 