兵庫県東部にある盆地。行政的には篠山市に含まれる。中国山地の東端にあたる丹波高地にかこまれ,古生層の丹波層群からなる。東西約15km,南北約4kmと細長く,標高はもっとも低い所で200m。中央部を加古川の上流である篠山川が西流し,盆地面は水田化している。盆地内には,多くの孤立丘が散在し,山地深く切れこむ谷もある。これらは丹波高地の盆地に共通してみられる特徴で,これらの盆地は標高400m程度の低い峠でつながっている。東は天引(あまびき)峠を経て園部で山陰道に合し,西は播州,北は福知山,南は摂津に向かう街道があり,この盆地は古くから山陰と山陽を結ぶ交通の要衝にあたっていた。そのため1609年(慶長14)中央の孤立丘の一つに篠山城が築かれ,以後西国大名のおさえとして重要な役割を果たした。1944年篠山町(現,篠山市)東部にあったケイ石,マンガンなどの鉱山から鉱石輸送を目的とする篠山線(福住~篠山口間,17.6km)が盆地内を貫通したが,鉱山の閉山を契機に72年に廃止された。1899年開通の現福知山線が篠山町を回避したため,現在盆地内と周辺との交通はバスによっている。
執筆者:小森 星児
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…丹波高地はさまざまな方向の構造線によって分断され,篠山(ささやま),須知(しゆうち),福知山,亀岡などの構造(断層)盆地が形成されている。また,桂川水系や由良川水系による開析が進んでいるが,水系の源流部には,地盤運動の結果である河川の争奪が見られるところがあり,篠山盆地西縁部や須知盆地北東部では,谷の中に分水界が形成されている。高地内にはめぼしい産業は林業以外になく,植林による北山杉の育成が行われているのが目だつ程度である。…
※「篠山盆地」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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