十二門(読み)じゅうにもん

精選版 日本国語大辞典 「十二門」の意味・読み・例文・類語

じゅうに‐もん ジフニ‥【十二門】

〘名〙 宮城外郭の一二の門。「令義解」にも見えるので、藤原宮におけるその存在が推定される。この制は平城、平安大内裏に踏襲され、初めは山・建部・的(県犬養)・壬生大伴朱雀)・若犬養・玉手佐伯・伊福部・海犬養・猪養、丹治比など氏姓を冠するものであったが、弘仁九年(八一八)から陽明待賢・郁芳・美福・朱雀・皇嘉・談天・藻壁・殷富・安嘉・偉鑒・達智と、朱雀のほかは、それぞれ氏姓の音をもじった唐風の美称に改められた。なお、平安宮では南北径が長くなったので、東西両辺に上東・上西の二門が設けられたが、十二門のうちには数えない。

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デジタル大辞泉 「十二門」の意味・読み・例文・類語

じゅうに‐もん〔ジフニ‐〕【十二門】

平安京大内裏の外郭の12の門。東面陽明門待賢門たいけんもん郁芳門いくほうもん南面美福門朱雀門すざくもん皇嘉門こうかもん西面談天門藻壁門そうへきもん殷富門いんぷもん北面安嘉門あんかもん偉鑒門いかんもん達智門たっちもん

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