十斎日(読み)ジッサイニチ

デジタル大辞泉 「十斎日」の意味・読み・例文・類語

じっ‐さいにち【十斎日】

1か月のうち、諸天王が四天下を巡察するという10日間。この日に配当された仏名を念ずると、罪を滅し福を増すという。1日は定光仏、8日は薬師仏、14日は賢劫千仏けんごうせんぶつ、15日は阿弥陀仏、18日は観世音菩薩、23日は勢至菩薩、24日は地蔵菩薩、28日は毘盧遮那仏びるしゃなぶつ、29日は薬王菩薩、30日は釈迦牟尼仏しゃかむにぶつ

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精選版 日本国語大辞典 「十斎日」の意味・読み・例文・類語

じっ‐さいにち【十斎日】

  1. 〘 名詞 〙 仏語毎月斎戒をたもつことに定められた一〇日間。その日には諸天王が四天下を按行(あんこう)・視察するといわれ、それらの日に配当された仏菩薩を念ずれば、悪疾災厄(さいやく)をのがれ福徳長寿を得るという。すなわち一日には定光仏(じょうこうぶつ)、八日には薬師仏、一四日には賢劫(けんごう)千仏、一五日には阿彌陀仏、一八日には地蔵菩薩、二三日には勢至菩薩、二四日には観世音菩薩、二八日には毘廬遮那仏(びるしゃなぶつ)、二九日には薬王菩薩、三〇日には釈迦牟尼仏を念じる。
    1. [初出の実例]「みづから阿彌陀講式を造りて、十斎日ごとに修して、薫修久しく成りにけり」(出典:古今著聞集(1254)二)

じゅう‐さいにちジフ‥【十斎日】

  1. 〘 名詞 〙 ひと月のうち、仏教の在家信者が八斎戒をまもる日、一〇日を数えたもの。六斎日(毎月の八・一四・一五・二三・二九・三〇日)に一・一八・二四・二八日の四日を加えたもの。
    1. [初出の実例]「十斉日には身心精進にして、其の日々に充て十戒を持(たもち)けり」(出典今昔物語集(1120頃か)一九)

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