千本(読み)センボン

デジタル大辞泉 「千本」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぼん【千本】

1本千倍。転じて、本数が非常に多いこと。「千本ノック

ち‐もと【千本】

樹木などが、数えきれないほど多いこと。せんぼん。
「―の桜を植ゑ置き」〈謡・西行桜

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「千本」の意味・読み・例文・類語

せん‐ぼん【千本】

[1] 〘名〙
① 一本の千倍。また、本数が非常に多いことのたとえ。
梁塵秘抄(1179頃)二「根本中堂へ参る道〈略〉阿古也の聖が立てたりし千本の卒都婆
月山(1974)〈森敦〉「おらがつくった大根なんども、扇にも、千本にも、賽の目にも切って、入れてあっさけの」
[2]
[一] (日蔵が冥府で醍醐天皇に頼まれ千本の卒塔婆を立てたからとも、一夜に千本の松が生じたと北野縁起にあるところからともいう) 主に中世ごろの、平安京北郊の地名。京都市上京区千本今出川から船岡山西南麓にかけての地域をいう。蓮台野の墓地の入口にあたり、千本閻魔堂(引接寺(いんじょうじ))や千本釈迦堂(大報恩寺)がある。千本松。千本松原。
[四] 兵庫県南西部、新宮町の地名。揖保(いぼ)川の支流栗栖川に沿う因幡街道の旧宿場町。
[五] 静岡県沼津市、狩野川河口付近の地名。千本松原の東端にあたる。

ち‐もと【千本】

〘名〙
① 千の本数。多くの本数。せんぼん。
※正治初度百首(1200)春「同じくは千本を引かん姫小松君がよはひの数にまかせて〈藤原季経〉」
ネギの一変種。わけぎ。ふゆねぎ。
※明応本節用集(1496)「蒜 チモト」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「千本」の解説

千本 (センモト)

植物ユリ科のネギの変種,園芸植物ワケギ別称

千本 (チモト)

植物。ユリ科の多年草,薬用植物。ノビルの別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android