(読み)コウ

デジタル大辞泉 「叩」の意味・読み・例文・類語

こう【叩】[漢字項目]

[音]コウ(漢) [訓]たたく はたく
たたく。はたく。「打叩」
地面に打ち当てる。「叩音・叩頭
難読叩頭虫こめつきむし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「叩」の意味・読み・例文・類語

はたき【叩】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「はたく(叩)」の連用形の名詞化 )
  2. はたくこと。たたくこと。
    1. [初出の実例]「わけもないことに平手でハタきをくって」(出典:裸蝋燭(1900)〈泉鏡花〉)
  3. 室内や器物塵埃を払う道具。羽毛、裂いた紙、布片などを束ね柄をつけたもの。
    1. [初出の実例]「箒先邪魔はたき持つうるさい子」(出典:雑俳・菅の根(1840))
  4. 評判の悪いこと。不評。興業などでは不入り。
    1. [初出の実例]「じゅんの舞たいこおもったよりはたき」(出典:雑俳・川柳評万句合‐明和四(1767)信三)
  5. 失敗。しくじり。また、それによる損失やむだな出費
    1. [初出の実例]「今迄のはたきを取り返し、此度(こんど)はしっかり極(きま)りであらう」(出典:黄表紙・本の能見世物(1780))
  6. はたきこみ(叩込)」の略。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「叩」の読み・字形・画数・意味


5画

[字音] コウ
[字訓] たたく

[字形] 会意
口+卩(せつ)。口は台の形。卩は人の伏する形で、叩頭の意であろう。周の武王が殷の紂王を伐つとき、伯夷・叔斉が「馬を叩(ひか)へて」諫めた話が〔史記、伯夷伝〕にみえる。伯夷は周と通婚関係にあった姜姓諸族の祖神である。

[訓義]
1. あたまをうつ、ぬかずく、たたく。
2. とう、たずねる。
3. 控と通じ、ひかえる。

[古辞書の訓]
名義抄〕叩 オコス・ウツ・シタシ・タタク 〔字鏡集〕叩 オコス・シタシ・イタシ・タタク・ヒカフ・ヨヅ・ウツ

[語系]
叩・扣・khoは同声。敲khe、攷khuは声近く、みな撃つ意がある。(控)khongも声の近い語である。

[熟語]
叩謁叩轅叩角叩関叩撃叩見叩舷・叩叩・叩叩辞叩謝叩首叩心・叩請・叩叩喪叩鍛・叩頭叩馬叩別叩門・叩廬・叩勒

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android