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周産期医療 しゅうさんきいりょう

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知恵蔵2015の解説

周産期医療

妊娠や分娩時の母児の安全性と健康を研究する周産期医療の進歩は目覚ましく、妊産婦死亡率及び胎児や新生児の死亡率(周産期死亡率)は、共に著しく減少している。2004年の妊産婦死亡率は4.3(出産10万対)、周産期死亡率は5.0(出産1000対)で、世界でもトップレベルの好成績を示している。1996年4月、厚生省(当時)は周産期医療対策整備事業を開始、人口100万人に1カ所の総合周産期母子医療センター(総合母子センター)の設立を目指し、06年4月現在で60施設が指定を受けている。その役割は、(1)母体胎児集中治療室(MFICU:maternal‐fetal intensive care unit)を設備してハイリスク妊婦を管理する、(2)新生児集中治療室(NICU:neonatal intensive care unit)を設備して地域の周産期医療情報システム(母体搬送や新生児搬送のシステム)を運営する、(3)周産期医療関係者の研修を行う、などである。厚生労働省としては1県に1カ所の総合母子センター設立を目標とし、環境整備を推進している.

(安達知子 愛育病院産婦人科部長 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

周産期医療

周産期(妊娠満22週から生後満7日未満まで)を含むその前後の期間は、母子ともに異常が生じやすく、突発的な緊急事態に備える必要がある。妊娠、出産から新生児期に至るまで総合的に管理し、母と子の健康を守るため産科医、小児科医、その他の医療スタッフが連携して対応する。

(2008-08-25 朝日新聞 朝刊 千葉 1地方)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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デジタル大辞泉の解説

しゅうさんき‐いりょう〔シウサンキイレウ〕【周産期医療】

周産期とその前後の期間の母体・胎児・新生児に生じがちな突発的事態に対応するための、産科と新生児科とを統合した医療。→周産期母子医療センター

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監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

周産期医療
しゅうさんきいりょう
perinatal care

周産期(妊娠22週から生後満7日未満の期間)前後における医療。この期間は、母体や胎児、新生児の生命にかかわるさまざまなトラブルの可能性が考えられるため、産科、小児科の協力による総合的な医療体制が提唱されている。
 周産期医療の客観的な指標とされてきた妊産婦死亡率・新生児死亡率の低さでは、日本はすでに1960年代から世界のトップクラスであったが、厚生省(現、厚生労働省)は1996年(平成8)、さらなる充実を目ざして周産期医療対策整備事業を開始した。ハイリスクの妊婦を管理する母体・胎児集中治療室(MFICU:maternal-fetal intensive care unit)、低体重や先天性疾患に対応する新生児集中治療室(NICU:neonatal intensive care unit)、搬送システムなどを完備し、合併症妊娠、重症妊娠中毒、切迫早産、胎児異常などに対応できる周産期母子医療センターを少なくとも各県に1か所以上設置することを目ざしている。そうした成果もあり、日本の妊産婦死亡率は、2010年(平成22)は出生10万に対し5で、イタリアとスウェーデンの4よりやや多いが、ドイツ7、イギリス12、アメリカ21を下回る(出典:CIA The World Factbook)。また、妊娠満28週以後の死産率(周産期死亡率)は、日本は出生数1000当り1.8(2013)で、アメリカ2.9(2009)、ドイツ3.6(2012)、イギリス4.8(2012)より少ない(出典:国際連合 Demographic Yearbook)。その一方、2004年の臨床研修制度の改革前後から、激務と訴訟増などのため全国的に産科医が減少し、一般診療所・病院における周産期医療維持が困難な地域が広がりつつある。[田辺 功]

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