呪符(読み)じゅふ

大辞林 第三版の解説

じゅふ【呪符】

災難を防ぎ、守護するとされるお守り札。おふだ。 → 護符
災厄をよけ、幸福をもたらすと信じられている、石、木の枝、葉、動物の爪、人形など。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

呪符
じゅふ

悪霊、悪神、邪悪な力の攻撃やさまざまな災禍を防いだり、幸運や幸福をもたらすと信じられている物体。英語では予防的なものをamulet、招福的なものをtalismanとし、両者を区別することもあるが、厳密な区別はできない場合が多い。予防的なものはとくに護といわれることもあり、日本の御守(おまも)りはその一つである。日本の御札(おふだ)は予防的でも招福的でもある。呪符といえるようなものはほとんどすべての民族にみられ、たとえばヨーロッパではキリスト教によって呪符は迷信とみなされるが、それでも四つ葉のクローバー、ウサギの足、蹄鉄(ていてつ)などが幸福をよぶ呪符として用いられている。またアメリカのテキサス州の漁師が災難除(よ)けに硬貨を船のマストの先に打ちつけることもよく知られている。
 呪符とされるものには、動物(骨、爪(つめ)、皮など)、植物(葉、根など)、貝、石(とくに宝石)などがあり、とくに珍奇なもの、特異なものが尊重される。そのほか聖像や神像、聖地の土や砂、聖句を書いた札(ふだ)などがある。呪符は、未来の運・不運を予知できない人間にとって、心理的に安心感や希望をもたせる機能を果たし、また未来への願望を表現する意味をもち、交通安全の御札がそうであるように、現代にも根強く残っている。[板橋作美]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の呪符の言及

【護符】より

…各種の災厄をよけ,幸運をもたらすと信じられている物体のことで,呪符ともいう。現代の日本でみられる例には,自動車や身につける交通安全や学業成就などの〈御守(おまもり)〉や家の柱・門などにはり付ける〈御札(おふだ)〉,客商売の家や店に置く〈招き猫〉などがある。…

【木簡】より

…古代の官人たちがどのような種類のテキストを使って勉強していたかを知ることができる。(4)その他 さまざまに加工した木片に墨書するものをすべて木簡と称することにすると,上記の内容のほかにさまざまなものが存在するが,やや特殊なものではあるが古代に限らず中近世の遺跡から多く出土するものに呪符がある。〈蘇民将来〉〈急々如律令〉などの決まり文句を記した付札状のものが井戸や溝から出土する例が多い。…

※「呪符」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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