日本歴史地名大系 「唐国村」の解説
唐国村
からくにむら
- 大阪府:和泉市
- 唐国村
〔中世〕
平安後期、池田郷
この取決めは後世まで両者間の規範とされたようであるが容易に守られはしなかった。正応年間(一二八八―九三)頃、春木庄百姓は刀禰の非法二一ヵ条をあげて訴えているが(「非法条々事書」松尾寺文書)、これは当村百姓の訴えであったとみられる。これには、(一)所当を二重に取立てる、(二)損田を百姓にいったんは与えながら取返す、(三)年貢米を量る升の内側をえぐる、(四)臨時課役が二年間で銭六〇余貫・米八〇余石にのぼる、(五)私事に百姓を人夫として使役するなどがあげられ、刀禰があらゆる機会をとらえて蓄財に励み、自己勢力拡大を図っていたことがうかがえる。
唐国村
からくにむら
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報