国体の本義(読み)こくたいのほんぎ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国体の本義
こくたいのほんぎ

文部省編,1937年5月刊行。 35年頃から高まった「国体明徴」「教学刷新」の意義を明らかにし,その精神を国民に徹底させることを企図した。神話と古典に依拠して,国史の諸過程を「肇国の精神の顕現」としてとらえるとともに,西洋近代思想を激しく排撃している。 45年占領軍により『臣民の道』とともに発売禁止となったが,49年にはアメリカで J.ガントレットの英訳が刊行され,今日にいたるまで研究材料とされている。

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世界大百科事典 第2版の解説

こくたいのほんぎ【国体の本義】

文部省が,日本の国体に関する正統的解釈書として1937年(昭和12)に初版刊行した冊子。1935年天皇機関説問題を契機に政府の〈国体明徴〉声明に沿って,文部省が独自に国体論の教材として編纂に着手したものである。文部省は,国体観念に基づく教育・学問の改編方策を検討するために35年11月,文部大臣の諮問機関として〈教学刷新評議会〉を設置したが,その答申(1936年10月)を待たずに,思想局長伊東延吉の主導のもと,思想課長小川義章,国民精神文化研究所員志田延義等を中心として省内外の委員を加えた編纂委員会が組織され,35年中に編纂を開始した。

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大辞林 第三版の解説

こくたいのほんぎ【国体の本義】

文部省が1937年(昭和12)に配布した出版物。教育理念として神秘的国体論を強調。

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