女性解放と平和のために闘う国際的連帯行動の日。3月8日に各国で集会やデモ行進が行われる。国際社会主義労働運動の一環として創設された。1910年,第二インターナショナルの大会に先立って開かれた〈第2回国際社会主義婦人会議〉で,ドイツのクララ・ツェトキーンらによって提案され採択された決議文によれば,〈国際婦人デー〉は,(1)女性だけの運動ではなく,自国の労働者階級を代表する政治組織や労働組合組織といっしょに行われるものである,(2)女性の参政権をはじめとして,あらゆる女性の問題を社会主義の立場から取り上げる,(3)国際的な連帯のもとに行う,となっている。はじめ国によって異なっていた国際婦人デーが現在のように3月8日に統一されたのは,21年の〈第2回国際共産主義婦人会議〉においてであって,それは1917年3月8日(旧暦2月23日)にロシアのペトログラードで女性たちが国際婦人デーのストとデモを行い,二月革命のきっかけを作ったからである。
日本における第1回国際婦人デーの集会は,23年3月8日〈種蒔き社〉の主催により東京神田で開かれ,社会主義女性グループの矢部はつらが講演をしたが,官憲の手によって40分後に解散させられた。以後,32年まで集会が開催されたが,戦時中は行われず,戦後は,47年皇居前広場で集会が開かれたのをはじめとして,毎年,主として革新系の女性団体を中心に行事が催されている。
77年12月の国連総会は,女性の権利と国際平和のための国連の日を定めることを決議し,これを受けて多くの国が3月8日をその日としている。
執筆者:白井 尭子
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