地域生活定着支援センター

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

地域生活定着支援センター

罪を犯した障害者や65歳以上の高齢者が、刑務所などの矯正施設を出た後の社会復帰や自立を支援する。出所後、住居がないことなどが条件。保護観察所の依頼で出所予定の受刑者と面会し、住居を探したり、生活保護の受給申請を行ったりする。厚生労働省が2009年度に事業を創設し、全都道府県に設置を促した。県内では2011年に開設した。

(2017-02-11 朝日新聞 朝刊 高知全県・1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

地域生活定着支援センター
ちいきせいかつていちゃくしえんせんたー

刑務所、拘置所、少年院などの矯正施設を出所しても自立が困難な高齢者や障害者に、住居の斡旋(あっせん)などをして社会復帰を手助けする機関。法務省によると、刑務所を出所する人は年間約3万人おり、2006年(平成18)調査では、このうち高齢や障害のために自立が困難な人は約1000人にのぼった。2007年の犯罪白書では65歳以上で刑期満了まで刑務所にいた人の約7割が5年以内に刑務所へ再入所している。このため政府は2008年に犯罪対策の行動計画を策定し、全都道府県への地域生活定着支援センターの設置を決め、2009年に導入した。実施主体は都道府県であるが、国が運営費などを全額補助する。都道府県が自前でセンターを運営するケースもあるが、出所者の支援実績がある社会福祉法人、社会福祉会、非営利活動法人などに支援業務を委託するケースが大半である。2011年度末に全都道府県への設置を完了し、全国に48か所(北海道は札幌、釧路(くしろ)の2か所)のセンターがある。各センターは保護観察所の依頼を受け、支援の必要がある矯正施設入居者ごとに支援計画をつくる。満期出所者や仮釈放された人の住まいを探すだけでなく、生活保護、介護保険、年金などの給付や、障害者・療育手帳の交付といった福祉サービスの利用手続きと、その手配を行う。また、出所者やその家族らの相談に応じるほか、出所者を受け入れた施設などに助言を行うフォローアップ事業も実施している。各都道府県センターの活動を支援するために全国地域生活定着支援センター協議会(全定協)があり、センター共通の課題や問題点を協議し、人材育成のための研修事業などを実施している。[編集部]

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