地球環境ファシリティ(読み)ちきゅうかんきょうファシリティ(英語表記)Global Environment Facility; GEF

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「地球環境ファシリティ」の意味・わかりやすい解説

地球環境ファシリティ
ちきゅうかんきょうファシリティ
Global Environment Facility; GEF

発展途上国で行なう地球規模の環境問題に取り組むプロジェクトに対して,原則無償で資金を提供する国際的資金メカニズム。略称GEF世界銀行に設置された信託基金で,その資金を活用して世界銀行,国連開発計画 UNDP国連環境計画 UNEPなどの国際機関がプロジェクトを実施する。具体的なプロジェクトには,気候変動枠組条約生物多様性条約,砂漠化対処条約,残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約POPs条約),水銀に関する水俣条約がある。対象分野は,気候変動生物多様性オゾン層保護といった地球規模の環境保全を目的とするものにかぎられる。1991年に第1回の参加国会合が開かれ,GEFパイロットフェーズが発足,3年の期限終了後に改組し,1994年に正式に GEFが始まった。増資は 4年ごとに行なわれる。発足以来 2018年までに 170ヵ国で 4500件以上のプロジェクトを実施し,181億ドル以上を提供した。2019年8月現在,参加国は 183。

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