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多数の地震の震央を地図に書きこむと,震央が帯状に分布する地域が見られることがある。これを地震帯という。全世界の震央分布図には環太平洋地震帯,ユーラシア地震帯,中央海嶺に沿う地震帯などが見られるが,このような大きなスケールの地震帯は,プレートテクトニクスにおけるプレートの境界に当たる。日本列島は全体として環太平洋地震帯に含まれるが,細かく見るとその中でも地震の分布にはむらがある。かつては,このむらのうち帯状に見える部分をとりあげて,例えば信濃川地震帯というような名をつけた時代があったが,地震の分布は時間的に変化することもあり,小さいスケールの地震帯を考えても無意味であることが多い。
→地震
執筆者:宇津 徳治
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