日本歴史地名大系 「坂門牧」の解説
坂門牧
さかとのまき
- 大阪府:柏原市
- 坂門牧
はじめ摂関家領。のち近衛家から花山院家に伝えられた。坂戸とも書き、室町時代には庄園化して坂門牧庄ともいった。所在地は
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
はじめ摂関家領。のち近衛家から花山院家に伝えられた。坂戸とも書き、室町時代には庄園化して坂門牧庄ともいった。所在地は
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河内国古市郡(現,大阪府羽曳野市)の牧。坂戸牧とも書く。文徳源氏で白河院の北面の武士であった検非違使源康季の本拠で,この一族は坂戸源氏と称された。同氏が牧を領有しはじめたのは,遅くとも11世紀の末,康季の曾祖父河内守公則のころと考えられる。本家(上級領主)は摂関家。1153年(仁平3)左大臣藤原頼長の春日社参詣にあたり,蒭(まぐさ)100把の負担を割りあてられた。1253年(建長5)の近衛家所領目録によれば,近衛家自身が所領支配の実際的な諸権限(荘務権)を握っており,このときの預所は範忠なる人物であった。下って1378年(天授4・永和4)近衛道嗣は同牧のおそらく預所職を三宝院僧正光済に宛て行っている。その後まもなく坂門牧荘と荘号を称した。
執筆者:高橋 昌明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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