(読み)コウ

デジタル大辞泉 「坑」の意味・読み・例文・類語

こう【坑】[漢字項目]

常用漢字] [音]コウカウ)(漢) [訓]あな
地に掘った穴。「坑道坑夫金坑斜坑炭坑銅坑入坑廃坑
穴埋めにする。「坑儒

こう〔カウ〕【坑】

地中に掘った穴。鉱山の穴をさす場合もある。「排水」「たて

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精選版 日本国語大辞典 「坑」の意味・読み・例文・類語

こうカウ【坑・阬】

  1. 〘 名詞 〙
  2. あな。地に掘った穴。主に、鉱物を掘りだすための穴をいう。
  3. 穴に埋めること。生き埋めにすること。
    1. [初出の実例]「始皇の古書をやき、儒者を坑にし」(出典:十善法語(1775)六)
    2. [その他の文献]〔史記‐項羽本紀〕

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普及版 字通 「坑」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 7画

(異体字)
7画

[字音] コウ(カウ)
[字訓] あな

[説文解字]

[字形] 形声
声符は亢(こう)。亢に直下するものの意があり、坑とは竪穴をいう。字はまたに作る。は神梯の前に坑を設ける意。そこには犠牲を埋めたのであろう。殷墟には多くの埋牲のあとがある。〔説文〕十四下に「(らう)なり」とあって、門の高大なさまとするが、〔詩、大雅、緜〕「廼(すなは)ち皋門(かうもん)を立つ 皋門伉たるり」の句によるもので、亢高の義をとり、の本義とはしがたい。

[訓義]
1. あな、たてあな、聖所の埋牲のところ、あなうめにする。
2. たに、みぞ、いけ。
3. 亢と通じ、たかい、大きい、大きいおか。
4. 抗と通じ、こばむ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕坑 三曾(みぞ)〔名義抄〕坑 アナ・タニ・ウヅム・アナホル/ タニ 〔字鏡集〕坑 ミゾ・アナ・アナホル・タニ・ウヅム・シバラク/ タニ・ムナシ・タカシ

[語系]
(坑)kheang、keangは声義近く、は〔説文〕十三下に「秦、を謂ひてと爲す」とみえる。また坎kham、陷(陥)heam、谷kok、壑xakも同系の語であろう。亢は頏(のど)。直下する形で、亢kang声の字にその意がある。

[熟語]
坑戮
[下接語]
・銀・鉱・斜・炭・銅・入・廃

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