六訂版 家庭医学大全科 「外耳道損傷」の解説
外耳道損傷
がいじどうそんしょう
External auditory canal injury
(外傷)
どんな外傷か、原因は何か
原因としては、頭部外傷、耳かきによる外傷、異物除去時の外傷などが考えられます。
症状の現れ方
耳からの出血、耳痛、外傷部位に感染が起これば、
外耳道のみの損傷に加えて
検査と診断
外耳道、鼓膜をオトスコープ、顕微鏡で詳しくみることで診断できます。鼓膜に
治療の方法
外耳道のみの損傷では抗生剤の点耳薬や内服、炎症で外耳道がはれていれば抗生剤軟膏のついたタンポンを挿入します。鼓膜に穿孔を伴う場合は、別項(鼓膜損傷)を参照してください。
応急処置はどうするか
疼痛に対しては鎮痛薬、感染に対しては抗生剤、出血に対してはアドレナリンガーゼを挿入します。
予防の方法
耳掃除をやりすぎないようにすることです。できれば耳掃除はしないで、耳がふさがっている感じのある時や聞こえが悪い時は、耳鼻咽喉科を受診してください。
日本人には外国人と比べて「やに耳」といって松やにのような耳あかの人は少ないのですが、このような人は定期的に耳鼻科で耳掃除をしてもらうのがよいでしょう。
神﨑 仁
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報