日本歴史地名大系 「大河土御厨」の解説
大河土御厨
おおかわどのみくりや
伊勢神宮領で、大河戸御厨とも書く。現在の
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
伊勢神宮領で、大河戸御厨とも書く。現在の
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武蔵国埼玉郡南半と足立郡南東部の御厨。現在の埼玉県越谷市~三郷市付近と思われる(北葛飾郡松伏町大川戸付近も含んでいたらしい)。伊勢神宮領。1184年(寿永3)1月,源頼朝は自己の祈願と国家静謐祈禱のために,権禰宜度会光親に付し,大河土御厨を伊勢神宮に寄進した。この時の寄進状によると,この地は源家相伝の所領であったが,平家全盛のころ一時押領されていたものという。なお元来伊勢神宮領であったらしい。頼朝の寄進当時は外宮領であったが,すぐに内・外両宮共用の所領となったらしい。92年(建久3)の伊勢大神宮神領注文には,内宮に上分八丈絹40疋・御幣紙432帖,外宮に上分八丈絹30疋・長日御幣紙468帖,起請雑用に八丈絹40疋の貢納とみえる。《吾妻鏡》には同年に田代800丁余とみえるが,それは未墾地を含むもので本田は40町程度であったと思われる(ほかに新田があったらしい)。室町時代中期には伊勢神宮の手を離れたとみられる。
執筆者:中野 栄夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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