大行(読み)タイコウ

精選版 日本国語大辞典 「大行」の意味・読み・例文・類語

たい‐こう‥カウ【大行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 大きな仕事。大事業。また、立派な行ない。〔色葉字類抄(1177‐81)〕 〔荀子‐子道〕
  3. たいこうてんのう(大行天皇)」の略。
    1. [初出の実例]「於近衛殿大行帝御態事、今夜御入棺」(出典山槐記‐久寿二年(1155)七月二七日)
    2. [その他の文献]〔史記‐李斯〕
  4. 賓客接待をつかさどる官。〔呂氏春秋‐勿躬〕
  5. 大便。通じ。
    1. [初出の実例]「日来所悩不減、就中大行不通、已及数日、内外祈祷似其験」(出典:小右記‐正暦四年(993)六月七日)

たい‐ぎょう‥ギャウ【大行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「だいぎょう」とも ) 仏語。
  2. 他よりもすぐれた修行。大がかりな修法。
    1. [初出の実例]「然れども調伏の大ぎゃう其効残りて怖ろし」(出典:曾我物語(南北朝頃)二)
    2. 「詞巧みに言廻し、わが大行(タイギャウ)破らんと」(出典:歌舞伎鳴神(1742か))
  3. 真宗で、阿彌陀仏より衆生(しゅじょう)に与えられた称名念仏またはその仏の名号をいう。
    1. [初出の実例]「謹按往相廻向、有大行大信。大行者則称無碍光如来名」(出典:教行信証(1224)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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