大袋村(読み)おおぶくろむら

日本歴史地名大系 「大袋村」の解説

大袋村
おおぶくろむら

[現在地名]成田市大袋・宗吾そうご二丁目・同四丁目

下方したかた村の東方に位置。承応二年(一六五三)公津こうづ村の分村により成立し、以後公津を冠称し公津大袋村ともよぶ。翌三年の地詰帳(太田家文書)印東いんとう庄公津大袋村とある。佐倉藩領。分村時の高一五二石余、承応三年の地詰帳では高一五六石余、元禄郷帳では高一六七石余、享保九年(一七二四)に新畑が加わり高一七一石余となった(大袋区有文書)。なおほかに幕府領飯田いいだ新田に当村分の切添新田二六石余がある。


大袋村
おおふくろむら

[現在地名]川越市大袋・南台みなみだい

豊田本とよだほん村・豊田新田の南、入間いるま川右岸の低地および台地上に立地。村名はかつては当地付近まで入間川が蛇行し、袋のような形であったことに由来するという(風土記稿)。応永三年(一三九六)一〇月一八日書写の大般若経(栃木県日光市輪王寺蔵)巻二四九の奥書に「河越庄大袋」とみえる。享徳三年(一四五四)末、鎌倉公方足利成氏は対立する関東管領山内上杉憲忠を謀殺、享徳の大乱が始まった。翌年五月一四日「武州大袋原」で足利成氏方と戦った豊島内匠助(泰秀の弟)の戦功が上杉房顕より賞されている(七月六日「上杉房顕感状」豊島宮城文書)


大袋村
おおぶくろむら

[現在地名]米子市大袋

大谷おおだに村の南東、法勝寺ほつしようじ川湾曲部両岸にある。地名は河海の湾曲部に付けられることが多い「フクラ」に由来するとも考えられるが、「伯耆志」は大己貴命が袋を置いた地という伝承を記す。法勝寺川を隔てて東には水田が広がり、集落の西背部には低丘陵地が迫る。当村の字名に東川堀ひがしかわぼり・西川堀・川堀土手外かわぼりどてそと荒神堀こうじんぼりてら前上河原まえかみがわらなどがあり、河道が変化した地区といえる。


大袋村
おいぶくろむら

[現在地名]加美町大袋

中島新なかしましん村の西、杉原すぎはら川中流域西岸にある。「おおぶくろ」ともよぶ。慶長国絵図には「老袋村」と記載される。慶長一五年(一六一〇)の大袋村検地帳(大袋区有文書)では田方四町五反余・畑方一一町七反余・屋敷一反余。正保郷帳では田方五六石余・畑方九五石余、幕府領。延宝五年(一六七七)の検地帳(大袋区有文書)によれば高一五七石余・反別一九町六反余、小物成は山手銀二〇匁余・藪年貢銀九匁余。天保郷帳では高一五九石余。

元禄一二年(一六九九)箸荷はせがい村と山論があり、北山は同村と入会になり、南山へは一日に大袋村の牛五疋が入ることを認められた(「山論済証文」大袋区有文書)


大袋村
おおふくろむら

[現在地名]田舎館村大袋

北流するひら川右岸の堤防上にあり、北は豊蒔とよまき村、北東は大根子おおねこ村、南東は日沼ひぬま(現尾上町)、南西の平川対岸は境関さかいぜき(現弘前市)に接する。

貞享元年(一六八四)の郷村帳に、寛文四年(一六六四)以降の新田として高三一九・三石とある。貞享四年の検地帳に村高七四二・六五五石、うち田方五〇町九反五畝五歩、五九二・四六九石、畑方二九町七反四畝一五歩、一五〇・一八六石、漆木三五本、空地九反三畝、永荒畑四反四畝とあり、地名にとい田・松本・塚ノ腰・すさき・一本柳があり、屋敷持百姓四一人とある。


大袋村
おおふくろむら

[現在地名]青森市戸門とかど

東は新城しんじよう村の山地、南は津軽坂つがるさか村、西は梵珠ぼんじゆ山で前田野目まえたのめ(現五所川原市)、北は戸門とかど村に接する。

正保二年(一六四五)の津軽知行高之帳の田舎いなか郡の新田に高五一・五石とある。貞享四年(一六八七)の検地帳によれば、戸門村の支村で高五六・七五七石、うち田方五一・七七三石、畑方四・九八四石とある。点羽(貼紙)に「享保十一年郷村御改之節、此戸門村高之内御仕分、大袋村御立被成候、則大袋村百姓出作、持高反別別記之通候」とある。


大袋村
おおぶくろむら

[現在地名]勝山市遅羽おそわ町大袋

通称六呂ろくろ(五七六メートル)を源とする逆瀬さかせ川の埋谷に位置する。天文八年(一五三九)一〇月一八日の平泉寺賢聖院々領所々目録(平泉寺文書)に、「遅羽村之内大フクロノ清水」と地名がみえる。慶長五年(一六〇〇)から福井藩領、寛永元年(一六二四)大野藩領、天和二年(一六八二)幕府領で福井藩預地、貞享三年(一六八六)幕府直轄地となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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